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東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

映画 『かぐや姫の物語』

スタジオジブリの巨匠、高畑勲監督が手掛けた劇場アニメ『かぐや姫の物語』を観てきました。

8年の歳月、50億円の製作費をかけた高畑監督渾身の作品ということで大いに期待して行きましたが、その期待通りの素晴らしい作品でした。

あらすじ: 今は昔、竹取の翁が見つけた光り輝く竹の中からかわいらしい女の子が現れ、翁は媼と共に大切に育てることに。女の子は瞬く間に美しい娘に成長しかぐや姫と名付けられ、うわさを聞き付けた男たちが求婚してくるようになる。彼らに無理難題を突き付け次々と振ったかぐや姫は、やがて月を見ては物思いにふけるようになり……。



お話自体は誰もがよく知っている竹取物語の内容と全く同じです。

でも描かれている絵が正に日本情緒に溢れていて、花鳥風月を愛でる日本人的な感性が迸っていました。

特に従来のアニメ手法とは全く違った水彩画的描写はとても新鮮で、ほのぼのした気分を味あわせてくれます。
背景画を描くだけでも膨大な時間を費やしたと思いました。

その風景に溶け込むようにややディフォルメされた人物が流れるように動いて行きます。
かぐや姫が疾駆する描写は粗い線を生かして凄まじい迫力がありました。

宮崎監督の映画で私は声優を酷評しましたが、今回の作品はすべての登場人物がマッチしていて違和感なく物語に没頭できました。

最後は悲しい別れで終わりますが、残された翁と媼の気持ちを考えると胸が痛くなりました。
ひとつだけ残念だったのは御門の人物設定で、もっと凛とした気高い人となりに描けば、より作品の質が深まったと思います。

最後にあまり気が付いた人は少ないでしょうが、作品の中にでてくる富士山に噴煙が上がっていましたよ。
これは竹取物語が書かれた時代に噴火していた記録があるそうで、そんなところまで気を配っている高畑監督には驚いてしまいました。




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  1. 2013/11/29(金) 21:11:17|
  2. 映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

ある番組で
プロデューサーの鈴木敏夫氏の
宮崎駿の「風の谷のナウシカ」の映画化で製作に携わり・・この方がいたので宮崎駿のアニメがヒットしたといわれているようですね。
今回はライバルかなお互いに高畑勲監督の
このアニメにもプロデューサーとして参加しているそうですね。
・キャッチコピーは「姫の犯した罪と罰」
とインパクトありますが・・高畑勲監督は酷くご立腹
だったと言ってました・・でも大ヒットになってますね。

どんな罪を犯し罰はどんな罰なんでしょうね・・
日本のアニメを受け継作家も出ているのでしょうか・

アニメはほとんど見ないので・?


  1. 2013/11/30(土) 10:23:33 |
  2. URL |
  3. ク~ #TU21jv9k
  4. [ 編集 ]

ク~さんこんにちは。
今回の作品で鈴木プロデューサーは高畑監督の引退作のようなことも言っていましたね。
50億円の製作費は回収がかなり難しいそうです。
「姫の犯した罪と罰」のキャッチコピーは作品の中にほとんど反映されていませんでした。
高畑勲監督がご立腹されたのも分かりますよ。
この映画は普段アニメを観ない方でも違和感なく、ひとつの絵画的な芸術作品として楽しめると思いました。
  1. 2013/11/30(土) 10:35:22 |
  2. URL |
  3. SONE #QVCxQ8ys
  4. [ 編集 ]

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