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東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

映画 『風立ちぬ』

先日、宮崎駿監督作品の『風立ちぬ』を観てきました。

子供たちが夏休みに入り、待望のジブリ新作でしたので、多くの家族連れが訪れていました。
その中に混じって高齢の方々の姿も多く見かけました。

作品の題材が零戦開発者の堀越二郎氏の物語ゆえの事でしょう。

あらすじ: 大正から昭和にかけての日本。戦争や大震災、世界恐慌による不景気により、世間は閉塞感に覆われていた。航空機の設計者である堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという野心を抱いていた。関東大震災のさなか汽車で出会った菜穂子とある日再会。二人は恋に落ちるが、菜穂子が結核にかかってしまう。

感想

従来のファンタジー路線の宮崎監督作品を期待して観ると面食らってしまう作品です。
大正から昭和にまたがる辛い時代に生きた実在の人物の半生を描いているので、子供達が観て面白いと感じる作品ではありません。

私の場合は予備知識をまったく得ないまま観賞しましたが、観終わった今も傑作と駄作の評価が付きかねない問題作だと思っています。

宮崎駿監督と言えば、飛行機、もしくは飛行シーンが中核を占めている作品が多いと思います。
『ラピュタ』や『紅の豚』が思い浮かびます。
彼にとっては零戦の設計者:堀越二郎氏は何時か描いてみたい人だったのでしょうね。

しかし単なる半生を描いただけではドキュメンタリーアニメになってしまう。

そこで作家:掘辰雄の代表作『風立ちぬ』の内容を加味して、菜穂子との純愛を描くことで作品に深みを出しています。

でもそれだけでは重い題材になってしまうので、イタリアの飛行機設計者であるカプローニとの友情を夢の中に現出させてアニメ的なファンタジーの世界を出しています。

これらの重複する素材のさじ加減が作品の良しあしを左右すると思うのですが、そのバランスが私的には納得できない点でした。
唐突に話の中に割り込んでくるカプローニ氏との夢の世界が、飛行機を描きたい宮崎監督の自己満足に感じるのですよ。

それを入れないで、もっと堀越二郎氏が設計した零戦が戦争の道具に使われる苦悩や、菜穂子との心の触れ合いと別れを丹念に描いてくれれば、私としては傑作に位置づけられた映画だとと思います。

『女性として一番綺麗なときだけ見せたかった。』菜穂子の心根に触れ、ささやかな結婚式の場面では涙がこぼれてしまいましたよ。

そしてもう一つ書かねばならない事。
この作品の一番の欠点は主人公の声優と断言できます。
『エヴァンゲリオン』シリーズなどの庵野秀明監督を抜てきしたのは失敗です。

宮崎監督は声優を嫌う監督として有名ですが、声優としてド素人の庵野秀明の声は正に棒読み。
堀越二郎の繊細な心の機微など表現しようもなく、終始違和感を感じながら観てしまいました。

しかし、奥行のある精密な背景画や人々の生活などに、大正から昭和初期の日本の情景が良く表現されていて、その点では素晴らしかったです。
大人の目線から見て楽しめる作品という印象を強く受けました。

エンドロールで久々に聴いたユーミンの『ひこうき雲』はとても映画にマッチしていました。









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  1. 2013/07/25(木) 19:42:44|
  2. 映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

今晩は
豪雨となると思ったらさほどの雨降りでなかったですね

ある番組で宮崎駿監督出演して
この作品作りの様子やっているの特番みてました。

今の三菱重工業に入社して、技術者としては天才とか・・一度失敗して会社辞めたが・又戦闘機作りの
ために呼ばれたとかそしてすばらしい零戦を作ったとか・・堀越二郎氏そんな方の話ですね・・

声優は素人を使うとか・・今回も・・
知らないですが庵野秀明監督・・

今回は思想的なことも根底のありそうだなぁ・・
  1. 2013/07/26(金) 17:43:04 |
  2. URL |
  3. ク~ #TU21jv9k
  4. [ 編集 ]

ク~さん今晩は。
お昼前は凄い降りでしたが午後から小雨に変わりましたね。
この映画は私としてはもう少し零戦戦闘機の事と、戦争の悲惨さまで踏み込んで欲しかった作品でした。
全てが淡い夢物語に終わってしまい消化不良なんですよ。
実写映画では絶対素人を使いませんよね。
主役の声が棒読みでは深みがなくなってしまいます。
同じジブリの作品で『蛍の墓』の方が強く印象に残ると思いました。
  1. 2013/07/26(金) 18:20:17 |
  2. URL |
  3. SONE #QVCxQ8ys
  4. [ 編集 ]

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