昨日に引き続き刈田岳登山の記事です。
樹氷見物に行ったのに、山岳風景写真ばかりでは芸がないので、今日は
樹氷の写真をご紹介します。
ご存じの通り蔵王は樹氷で有名ですが、その成因を知る人は少ないでしょうね。
樹氷(じゅひょう)は、冬山などで、過冷却水滴からなる濃霧が強風によって樹木などの地物に衝突し、その衝撃で凍結・付着した氷層を言いますが、これでは何を言っているのか分からないと思います。
先ず樹氷の出来る要因は西高東低の冬型の気圧配置になることが重要です。
この時に日本海を渡る北西からの季節風が吹きます。
暖かい日本海の水蒸気を含んだ季節風が、朝日連峰や月山などの高山にぶつかって大量の積雪をもたらします。
山の西側で圧縮された空気は、山を越えると更に風速を増して山形平野を通過します。
この時に気温が低い山形盆地の影響で水蒸気が過冷却水滴となります。
(過冷却水滴とは、水が凍る0℃以下になっても凍らない水滴のことです。)
この過冷却水滴からなる濃霧(ガス)が強風によって蔵王のオオシラビソ(アオモリトドマツ)に衝突すると、瞬時に凍りついて葉っぱや枝に付着するのです。
やがて着氷した氷の間や隙間に雪が付着して固まってきて最終的に樹氷となるのです。でも今回は里で雪が降っている事が多かったので期待して登ったのですが、よく考えてみると南岸低気圧では樹氷は発達しない、それどころか一時気温が上がるので、逆に樹氷を細くしてしまったのかもしれません。
宮城県で最高の樹氷を見られる場所は刈田峠付近ですが、今回訪れてみて、背の高いオオシラビソの木の樹氷は全然ダメでした。
しかし背の低い木には立派に樹氷が育っていましたよ。
低気圧の接近で
怪しい雰囲気の天気になってきました。

青空の下で樹氷を見たかったのですが、暗いトーンで写っています。
短時間に
飯豊連峰にも雲がかかってしまいました。

毎回感じるのですが、樹氷の写真って何処を切り取ったらいいのか判断が難しいです。

背景の山は
南蔵王です。山を入れ込んだ樹氷の写真の方が自分には合っているみたいです。

刈田峠から見た
後烏帽子岳。宮城蔵王を代表する景色ですね。

今度ひさしぶりに吾妻の樹氷も見たくなってきましたよ。
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- 2013/01/22(火) 21:51:53|
- 登山
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| コメント:2
ク~さん今晩は。
やはり1年に一度は樹氷を見たくなりますよね。
蔵王の他に八甲田、八幡平、吾妻でも見る事ができますが、蔵王が一番有名ですね。
月山や朝日連峰があるから見られる現象で、この地に住んでいるのが嬉しくなりますね。
- 2013/01/23(水) 18:44:27 |
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