生みの親であるジェームズ・キャメロンの手を離れ、権利が次々と移行して、いろいろな解釈で続編が製作されてきた『ターミネーター』。
この度、再びジェームズ・キャメロンが製作と脚本を担当して、『ターミネーター2』2の正式な続編として公開されたのが
『ターミネーター:ニュー・フェイト』です。
監督はスーパーヒーロー映画「デッドプール」(16)で大当たりしたティム・ミラー。
ジェームズ・キャメロンは現在『アバター』の続編製作で大忙しのため、本作の監督はできなかった模様です。
個人的に『ターミネーター2』はSFアクション映画の中でもトップ10に入ると思うほど好きな作品だったので、自ずと本作の期待は高まっていました。
あらすじ
ある日、未来から来たターミネーター“REV-9”(ガブリエル・ルナ)が、メキシコシティの自動車工場で働いている21歳の女性ダニー(ナタリア・レイエス)と弟のミゲルに襲い掛かる。ダニーとミゲルは強化型兵士のグレース(マッケンジー・デイヴィス)に救われ、 何とか工場から脱出した。そして彼らをしつこく追跡するREV-9の前に、サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)が現れる。事前に米国で興行収入が芳しくないという情報を得て見に行ったのですが、その杞憂が現実になってしまいました。
『ターミネーター2』で最後の審判を回避させたサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)とジョン・コナー(エドワード・ファーロング)でしたが、スカイネットがない未来から、ジョンの父親であるカイル・リースが過去に送られることは明らかなタイムパラドックスと考えていたので、その矛盾点を本作で解決してくれると思っておりました。それがあの惨殺シーンにつながったのはちょっと驚きでしたが・・・
しかしその後がいけません。
本作の流れはほとんど『ターミネーター2』を上書きしただけなのですよ。
ターミネーター“REV-9”は『ターミネーター2』で敵役だったT-1000と性能がほぼ一緒ですし、ただただ逃げるだけの展開。
旧作の主人公であるサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)と、旧モデルのT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)が出演しているのですが、老人の域に入った二人に切れのあるアクションシーンは求めることもできず、その代わりに『ターミネーター4』でマーカス・ライト(サム・ワーシントン)的な役回りを演じる未来から来た強化人間・グレース(マッケンジー・デイヴィス)を当てています。
『スターウォーズ フォースの覚醒』も見てがっかりしましたが、それは『スターウォーズ エピソード4』の展開をほぼなぞった構成になっていたからで、本作もそれと同様に新機軸がない、何処かで見たようなアクションと演出のオンパレードなので、ラストの展開も読めてしまい、あまり楽しめませんでした。
未来に希望が持てず、同じ過ちを延々と繰り返していく物語は、この作品を最後に打ち切ったほうが良いと思います。
評価は70点。まあアクションシーンだけは見ごたえがありました。
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- 2019/11/13(水) 20:43:45|
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