『アベンジャーズ』シリーズの完結編で、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でヒーローたちが完全な負け試合を強いられたサノスとの再度の戦いを描くアクション大作
『アベンジャーズ/エンドゲーム』を公開初日に見てきました。
あらすじ
アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)らアベンジャーズとサノス(ジョシュ・ブローリン)が戦った結果、全宇宙の生命は半数になってしまう。宇宙をさまよいながらスーツの開発を続けるアイアンマンをはじめ、生き残ったキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)やソー(クリス・ヘムズワース)らは再び集まり、サノスへの逆襲を始める。完全に前作の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の続編なので、人類の半数が失われた地球で、残ったアベンジャーズのメンバーがどんな戦いを見せるのか見届けてやろうと思って出かけましたが、本作は完全に一見様お断り、過去21作品あるマーベル・シネマチック・ユニバースの全作品を記憶に留めていないと、話のつながりが全く把握できない代物でした。
劇場内にいる観客は概ね私より遥かに若い男性中心で、明らかにマーベルのファンだと思います。
Yahoo!映画のレビューを帰宅後に見ても、ほとんどの方々が内容を絶賛していました。
しかし私の意見は違います。
元ネタがアメリカのコミック誌を実写化したので、何でもありの内容に関しては目を瞑りますが、今回のタイムトラベルに関する表現については全く納得できませんでした。
タイムトラベル物の作品は、そこに付きまとうタイムパラドックスを無視できないし、してはいけないものと考えています。
そこに映画鑑賞後もいろいろ思索し、映画の奥行がより深まっていくものなのですが、本作は過去に行って過去の自分とバトルを演じたり、挙句の果てには過去に干渉しても、現在の歴史はまったく変わらないと断じてしまいました。
量子世界から行き来すればタイムパラドックスは発生しないとはどんな学説から導かれたのでしょう?その設定を必要としたために、『アントマン&ワスプ』という映画を最初は構想もなかったのに、無理やりこじ入れたようです。
ただ単に過去にタイムスリップさせて、今までの出演者を全て顔見世させたとしか言えない内容に唖然としてしまいました。
それにもう一つ納得できない点があります。
ソーの扱いです。
何ですか、あのお笑い芸人のようなキャラ変更は!よく演じたクリス・ヘムズワースが脚本に納得したものです。
それに最後の戦い。
もう大晦日の紅白歌合戦のようなお祭り騒ぎでしたね。個別で曲の第一楽章しか歌わない顔見世興行のようなごちゃごちゃした内容で、最後のキャプテンアメリカとアイアンマンに大とりを演じさせる。
ほとんど活躍していないヒーローも多数。
内容的には『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の劣化した焼き直しという感じがしました。
別な映画ですが、『ロード・オブ・ザ・リング╱王の帰還』の最終決戦の方が、大スペクタクルと高揚感を煽ってくれて秀逸だと思います。
まあ、完全にお祭り騒ぎの中に自分を没入させれば楽しい映画だったのでしょうが、自分的にはいろいろ見ている間に引っかかった部分が多くて、のめり込めない作品になってしまいました。
しかし過去11年のマーベル・シネマチック・ユニバースの全作品を総括し、まとめ上げた点については凄いと思いました。
評価は75点です。全宇宙の半数の人間?がサノスによって消し去られているのなら、より文明が進化した宇宙人がサノスを何故倒しにこないのか、全然理解不能です。キャプテン・マーベルたった一人で巨大宇宙船を苦も無く撃墜させているではないですか。
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- 2019/04/27(土) 11:42:15|
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