個人的には今年の真打とも思っている映画
『ブレードランナー 2049』を観てきました。
この作品は1982年に公開されたリドリー・スコット監督作品『 ブレードランナー 』の続編です。
公開当時は興行的に大コケしてしまいましたが、公開以降にカルト的な人気を博し、SF映画の歴史を変えたとも言われています。
それまでの未来を題材にした映画は、きらびやかな美しい未来か、核戦争によって砂漠化した未来しか提示していませんでした。
リドリー・スコット監督は、大気汚染で酸性化した雨が降り、日本文化が融合したロスアンゼルスの町を表現していて、その後のアニメや映画に大きな影響を与えました。
それから35年の歳月が流れ、よもや「ブレードランナー」の続編が出るとは思いもよらず、しかも本作の監督が私も絶賛している『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督となれば期待が高まります。
あらすじ
2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。この作品、リドリー・スコットが制作に回り、ドゥニ・ヴィルヌーヴに監督を任せた事により、前作の世界観がより深化した内容となりました。但し、最近のハリウッド映画によくあるスピーディな展開とは全く異なる、ヨーロッパ映画を観ているようなゆっくりした流れで物語が進行します。内容的にはSFサスペンスで、常に緊張の糸が張り詰めたようなところがあるので、突然訪れるハードな戦いのシーンがより生きてくる感じがしました。
そして謎解きに繋がるシーンが小物から、登場人物の表情に至るまで出てくるので、2時間43分も凝視するのに疲れる観客もいるかもしれません。(私の場合は大丈夫でしたが・・・)
物語の骨子は新ブレードランナー”K"として出演するライアン・ゴズリングの自分探しが中心で、それに旧作の面々が上手く絡んでいて、オリジナル作品ファンには堪えられない内容でした。
サスペンス物なので、少しのネタバレでも興ざめになってしまいますから、詳しい内容には触れません。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『メッセージ』に好評価与えた人は、この作品は好きだとおもいますよ。
今回の評価は『95点』。前作の『ブレードランナー』をDVDなどで観て、予習してから劇場に行くと、より楽しめると思います。
でも女性向きではないかな。
ライアン・ゴズリングのファンなら、彼の憂いを秘めた寡黙な演技に酔いしれるかもしれませんが・・・
おまけ。
2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電、に関する関連アニメ作品がアップされています。
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- 2017/11/02(木) 22:02:31|
- 映画
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| コメント:2
なんどさん、おはようございます。
オリジナル版が好きな人にとっては、とても面白い作品でしたよね。
メッセージも含め、この監督作品は今後目を離せなくなりました。
- 2017/11/04(土) 09:49:03 |
- URL |
- SONE #QVCxQ8ys
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