20年前に公開され、地球に攻めてきた侵略者と人類の激突を描いたSF大作『インデペンデンス・デイ』は、当時のVFXやCGの技術技術を駆使した映画で、その迫力に度胆を抜かれてしまいました。
ウィットに富んだセリフと、爽快な話の帰結が素晴らしく、ローランド・エメリッヒ監督の名を広く映画ファンに認知させた良作だと思います。
そして前作での闘いから20年後を舞台に、地球防衛システムを完備した人類が再び侵略者と対峙する本作
『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、前作のファンには絶対外せない作品です。
あらすじ
エイリアンによる地球侵略に人類が立ち向かい、およそ30億人もの命を失いながらも勝利を収めてから約20年が経過した。人類はさらなる襲来に備えようと、エイリアンが残した宇宙船の技術を転用した地球防衛システムを作り上げる。2016年7月、そんな人類を試すようにアメリカ全土を覆うほどの大きさを誇るエイリアンの宇宙船が出現。彼らは重力を自在に操る圧倒的な科学力で、ニューヨーク、ロンドン、パリといった都市を次々と襲撃する。猛攻撃は止むことなく続き、人類存続の要であった防衛システムも無力化してしまう。余りにも大業なディザスター映画ばかり作ってきたエメリッヒ監督ですが、そのハッタリ的な描写はこの作品で極まった感じがします。
アメリカ大陸級の超ド級マザーシップの襲来により、その機体の内部重力で地表のありとあらゆる建造物やランドマークが持ち上がり、それらが一斉に落下してくる地獄の様相はエメリッヒ監督でしか表現できなかったでしょう。
でも本作品の見せ場はここまででした。
前作はウィル・スミスと言う物語の核となる主人公がいたので、物語の視点がぶれない作りでしたが、ウィル・スミスが出演しない本作は誰が主人公なのか一向に分からない群像劇に終始したので、話の内容がとても希薄に感じました。
あまり詳しく書くとネタバレになってしまいますが、最後は何やらエメリッヒ監督の黒歴史である『GODZILLA』のラストシーンを彷彿させますし、『GANTZ』の様な球体の出現に至っては、『この展開はないだろぅ~!』と苦笑してしまいました。
ネット民の中では中国市場を意識し過ぎる内容、と不評をかっていますが、今やアメリカを凌駕する勢いの中国の映画産業の隆盛を考えると、ビジネスなんだからそれは仕方のない事です。
日本の映画で毎年ヒットするのはアニメ、もしくはイケメン俳優をキャスティングした邦画である点も、ハリウッドがより中国にシフトする原因なんですよ。
話が逸れましたが、元大統領役のビル・プルマンや、技術者役のジェフ・ゴールドブラムなど第1作のメンバーが再結集していて、何か同窓会に出たような感じを味わえたので、
今回の評価はおまけして60点です。しかし何も考えずに凄い映像を楽しむだけなら、夏場の2時間の冷房の効く避暑にはもってこいだと思います(笑)
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- 2016/07/21(木) 22:06:53|
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