東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

映画 『K2 ~初登頂の真実~』

映画館ではなくレンタルDVDで観賞した『K2 ~初登頂の真実~』のレビューです。

内容はエベレストよりも登頂が難しく、非情の山と恐れられているカラコルムの高峰K2初登頂の陰に隠された真実に迫る山岳ドラマです。
この世界第2位の高峰は1954年に2人のイタリア人登山家が歴史的偉業を成し遂げるも、その後50年以上も初登頂をめぐりクライマーたちの名誉を懸けた訴訟が繰り広げられました。
その実話を基に、イタリア隊によるK2制覇の全容を、『ラ・ボエーム』などのロバート・ドーンヘルム監督が山岳ロケを駆使して描き出しています。
イタリアの若手実力派俳優マルコ・ボッチらが出演となっていますが、最近イタリア映画は観ていないので、よく分んない方です。


800px-K2,_Mount_Godwin_Austen,_Chogori,_Savage_Mountain

あらすじ
1954年イタリア、世界でも2番目の標高である高峰K2への初登頂を目指しイタリアの大学教授で富豪のアルディト・デジオ隊長率いる最強のアルピニストチームが結成される。
体力と精神力が常人よりも強いボナッティ(マルコ・ボッチ)はチームで一番年下ながら仲間を支え困難を乗り越えていくが、登頂アタックのクライマーにコンパニョーニ(マッシモ・ポッジョ)が選ばれる。しかし、ボナッティに初登頂の栄誉を奪われることを恐れたコンパニョーニは、妨害しようと考え……。




K2(ケーツー)は、カラコルム山脈にある山で、標高は8,611m、エベレストに次ぐ世界第2位の高さがあります。パキスタンのギルギット・バルティスタン州と、中華人民共和国のウイグル自治区との国境に位置すしますが、中国側(北側)からアプローチするのは困難なため、ほとんどの登山者はパキスタン側のバルトロ氷河からアプローチします。
登頂の難しさでは世界最高峰のエベレスト(標高8848m)よりも上で、世界一登ることが難しい山とも言われており、その理由として、人が住む集落から離れていることによるアプローチの困難さ、エベレストよりも厳しい気候条件、急峻な山容による雪崩、滑落の危険性などが挙げられます。
遭難者の数も多く、2012年3月までの時点で登頂者数306人に対し、死亡者数は81人に達し(その時点でのエベレスト登頂者数は5656人)。チャールズ・ハウストン、ロバート・ベイツ共著の書籍のタイトルから「非情の山」とも呼ばれています。

本作品はK2の初登頂の栄光の影に隠れた、人間のエゴの醜さを表現したもので、観終わった後の後味の悪さったらハリウッド映画では考えられない程の作品でした。

全部史実に基づく内容なので、ネタバレしますが、その詳細はこんな感じです。【「ウッキペディア」より抜粋 】 

遠征の最終段階になり、第8キャンプにいる隊員達でさらにもう一つ上部に第9キャンプを作る必要があった。
隊員のリーノ・ラチェデッリの体調は良かったが、登攀リーダーのアキッレ・コンパニョーニは消耗が激しかった。
コンパニョーニは「自分は翌日の最終キャンプの設営に加わるが、その後なお不調なら、アタック隊員としてボナッティに交代してもらう」と切り出し、ボナッティは酸素ボンベを荷上げするために下のキャンプへ下降することとなった。
ボナッティは下から登ってきたフンザ人ポーターと合流して再び最終キャンプ目指して登り返すが、コンパニョーニとラチェデッリは体調の良いボナッティに自分達の立場が脅かされることを恐れて、約束より高い場所にキャンプを設営していた。
ボナッティとポーターは最終キャンプを発見できず、8100メートルの高度で露天ビバークを強いられる。
声の届く距離にいた登頂隊の2人は夜になって呼びかけに反応し、「そこにをボンベを置いて下山しろ」という。
ボナッティは彼らが迎えにくることを望んだが、それ以後いっさい応答はなくなった。ボナッティとポーターは強風に耐え、翌朝にボンベを残して下山。
登頂隊の2人は酸素ボンベを回収し、K2初登頂に成功する。ポーターは重度の凍傷を負い、手足の指の切断を余儀なくされた。
                             
これだけでも仲間の命の危険性を軽んじる酷い行為なのに、この話は後日談があります。

帰国後、コンパニョーニは遠征報告書に「酸素ボンベの気圧が低く、頂上に着く前に酸素ボンベが切れた。抜け駆けして頂上を目指していたボナッティが酸素ボンベを吸ったからだ」と書き、自分の正当性を主張して、それがイタリア山岳会の公式見解となっていた。
しかし第9キャンプへ登るときにボナッティは酸素マスクや混合弁を持っておらず、ボンベを使うことは不可能だったのである。

後に、ボナッティは名誉回復のため裁判をおこし、そして50年後の2004年、もう一人の《初登頂成功者》であるラチェデッリが、沈黙を破って、著書でボナッティの訴えを認めたため、イタリア山岳会も2007年にボナッティの説明が正しいことを認めた。

遠征登山とは登頂と言う一つの目標のために、登頂者以外は縁の下の力持ちの役に徹する非常さがありますが、一緒に生死を共に仲間をこれほどまで貶めた罪は初登頂の栄誉を辱める行為に他ならないと感じました。

それにもう一点、登攀シーンがヨーロッパアルプス辺りで撮影されたとバレバレで、K2の険しさがイマイチ伝わらなかったです。

その事もマイナスポイントで、この作品の評価は後味の悪さも含めて55点でした。


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  1. 2016/01/20(水) 18:00:44|
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