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東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

劇場版 『岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族』

コロナ禍が続き、感染拡大傾向にあるため、しばらく映画館に行くのを控えていました。
特に『鬼滅の刃』が国内の興行記録を塗り替える大ヒットになり、ロングラン上映されている状況から、感染リスクが高いと感じ、学校が冬休みの最中はまったく行く気にならなかったです。

そんな中、動物写真家の岩合光昭さんがまた劇場版の『岩合光昭の世界ネコ歩き』を製作しているのを聞き、公開を待ち続けていました。そして昨日マスさんと一緒に観てきました。

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今回のネコ歩きのテーマは『あるがままに、水と大地のネコ家族』です。

水の舞台はネコの家族と人の家族が一緒に暮らす、ミャンマーのインレー湖。
高原地帯にある湖には水上家屋が立ち並び、穏やかな時が流れています。

大地は北海道の牛舎が舞台で、ネコ達の一年の暮らしを撮影していました。
生まれ来る子猫と、親離れ子離れの様子など、とても興味深く拝見させていただきました。



今回はチャトラとサビ猫が多く登場し、ゆず君とくるみちゃんがスクリーンの中に帰ってきた感じがしました。
亡くした悲しみよりも、我々夫婦にとって、懐かしさを感じた特別な映画だったと思います。

この作品の評価は85点です。
テレビ画面でネコ歩きを鑑賞するより、大きなスクリーンでネコ達を見た方が画面に入り込めます。

ただストーリーはほとんど無いドキュメンタリー映画なので、ネコ好きな方以外はお勧めできませんよ。









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  1. 2021/01/19(火) 16:20:49|
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映画 『TENET テネット』

『インセプション』や『インターステラー』などのクリストファー・ノーラン監督が巡行と逆行が同時に描かれる訳の分からない映画を創りだしました。それが『TENET テネット』です。
現在、『テネる』と称して、何度もこの作品を見に映画館に足を運んでいる方々がいると聞いていますが、何度も観ないと分からない難解な作品です。

あらすじ
ウクライナでテロ事件が勃発。出動した特殊部隊員の男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、捕らえられて毒を飲まされる。しかし、毒はなぜか鎮静剤にすり替えられていた。その後、未来から「時間の逆行」と呼ばれる装置でやって来た敵と戦うミッションと、未来を変えるという謎のキーワード「TENET(テネット)」を与えられた彼は、第3次世界大戦開戦の阻止に立ち上がる。




同じ映画を何度も観たくないので、今回はネタばれレビューを見て予習して上で映画館に行きました。
予習の甲斐もあって、複雑なプロットも大まかに理解でき、大胆なアクションシーンも楽しめました。
この監督、アクションシーンを実写で撮影する事に拘りを持っている方なので、その点では迫力満点で良かったです。

映画館を出た時には面白かったと思っていたのですが、その後、いろいろなシーンを反駁してみるとSF的には矛盾点満載で、今では評価がどんどん低くなっています。

ネタばれになるのでその矛盾点については書きません。
但し、タイムパラドックスは一切無視する前提に立った上で、時間の逆行を表現するのは反則技だと思います。

評価は75点。
私的には時間を遡ると言う点で、同じ監督作品の『メメント』の方が面白かったです。






  1. 2020/10/24(土) 19:22:39|
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映画 『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』

近年、ロシアで製作された映画が急激に進化していて、見ていてとても面白いです。
しかし日本国内の大手シネコンではほとんど公開されていない作品ばかりで、鑑賞は主にDVDレンタルに頼るしかありません。

そんな中でロシア国内で興行収入40億円と大ヒットし、現在日本でもDVDレンタルされ、評価が高まっている映画『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』を劇場で見てきました。
そんな過去の作品が何故今頃になって全国公開されたのかと言いますと、今回見たのは2019年10月、上映時間1時間53分のインターナショナル版 (通常版)として劇場公開され、DVD化した作品の「最強ディレクターズ・カット版」なのです。

その尺は何と3時間11分。
本作は大ヒット後にロシア国内で再編集されTV放送されたものとか。
戦闘シーンやドラマパートを大幅に追加し、その世界観をより深く堪能できる内容になっているそうです。

あらすじ
第二次大戦下、ソ連の新米士官イヴシュキンは初めて出撃した前線で惜しくも戦いに敗れ、ナチス・ドイツ軍の捕虜となってしまう。戦車の指揮官であることがわかると、収容所で行われているナチスの戦車戦演習のため、ソ連の最強戦車T-34を操縦することを命令される。イヴシュキンは、同じく捕虜になった3人の仲間たちと隊を組み、当時のソ連の最強戦車T-34の整備と演習への準備期間が与えられた。しかし、その演習では弾を装備することは許されず、ひたすらナチスの戦車軍から逃げ惑うことしかできない。命令に背いても、演習に出撃しても必ず死が待っているのだ。しかし、男は仲間のため、そして収容所で出会った愛するアーニャのため、あまりにも無謀な脱出計画を実行に移す。たった4人の捕虜が、ナチスのパンター戦車の軍勢に立ち向かう。果たして、決死の作戦は成功するのか―!?




本作はDVDをレンタルしようと思っていたら、しばらく最新作で7泊レンタルできなかったので先延ばしになっていた作品でした。
しかし大幅に尺を増やし、映画館の大画面で迫力の戦車アクションが見られるとあっては見ない訳にいかないでしょう。

そして鑑賞後の率直な感想。
これは面白かったです


戦車アクション映画はブラピが主演した『フューリー』以来ですが、あれはラストが暗い内容だったのであまり好きな作品ではなかったです。

しかし本作は戦車対戦車の大迫力の戦いと、脱走劇を重ね合わせた斬新な内容で、尺が長い分、一緒に脱走を図る仲間たちや、敵役のイェーガー大佐の描き方が詳細で、各々の人物像が浮かびあがり、人間ドラマとしても秀逸でした。

そして本作に登場するソ連の戦車「T-34」が全て本物という点も驚きます。
狭い車内に小型カメラを取り付け撮影し、本物を役者自ら操縦しているそうで、その息苦しい閉塞感が観客にも伝わってきます。
戦車での戦闘というものが如何なるものであったかを初めて知らされました。

捕虜収容所で通訳をしているロシア女性が非常に美しい方で、何処かの作品で見たことあるな? と思っていたら、上映中に何の作品か思い出しました。
それは『アトラクション 制圧』の主演女優のイリーナ・スタルシェンバウムでした。
その作品では活発な現代女性の役でしたが、本作はドイツに囚われの身の通訳で、抑えた演技が魅力的です。
そんな事を考えてみていると、次第に車首のイヴシュキンを演じた男優も見た顔だと思い増しました。
何と『アトラクション 制圧』で元カレのチョーマ役で共演したアレクサンドル・ペトロフではないですか。
その作品内ではチンピラ役なんですが、本作は知的な士官の役です。

そんな意外な作品繋がりを思い出させてくれる点でも楽しめた作品でした。

評価は93点。
やはり3時間越えの尺は少し長かった印象があります。
でも戦車アクション以外に人間ドラマも表現されている素晴らしい作品だと思います。



  1. 2020/08/01(土) 20:48:10|
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映画 『Fukushima 50』

カンバック上映されている映画『Fukushima 50』を見てきました。

重い内容なので、見ないでスルーしようと思っていましたが、重厚感に溢れた映画で見ごたえがありました。

本作は多くの関係者への取材を基に書かれた門田隆将のノンフィクション「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を実写映画化した作品です。。東日本大震災による福島第一原子力発電所事故発生以降も現場に残り、日本の危機を救おうとした作業員たちの奮闘を描いています。

あらすじ
2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0の地震が発生し、それに伴う巨大な津波が福島第一原子力発電所を襲う。全ての電源が喪失して原子炉の冷却ができなくなりメルトダウン(炉心溶融)の危機が迫る中、現場の指揮を執る所長の吉田昌郎(渡辺謙)をはじめ発電所内にとどまった約50名の作業員たちは、家族や故郷を守るため未曽有の大事故に立ち向かう。




本作はチェルノブイリ原発事故のように原子炉の炉心格納庫が爆発すると、東日本の多く、日本の人口の1/3が住む場所を失う危機的状態から、命を賭して現場に残り、最悪の事態を回避させた作業員の方々の姿を時系列的に表現した作品です。

その現場の対応に東電本社と官邸がどう絡んでいき、吉田所長がその対応に苦労したことが良く分かりました。
この時のストレスが原因か、吉田所長は食道ガンを患い亡くなってしまいますが、その葬儀の場面もラストで出てきます。

まあ現場視点で物語をつくると、こんな感動秘話になってしまうのでしょう。
思わず涙が流れるシーンが多々ありました。

しかし映画化においては誰かを悪役にしないと話が進まないため、自分は安全なところにいて、無理なことばかり言う東電本店の役員たちと、素人なのに口を出してくる首相官邸がその役割を担っています。

特に総理は諸悪の根源のように語られていて、当時のマスコミも総理の対応を非難していましたが、後で事故報告をいろいろ調べてみると映画はかなりミスリードしています。
例えば「総理が現地へ行くことになったのでベントが遅れた。」これは事実と全然違います。
ベント作業が遅々として進まず、その理由も東電本社から知らされていないため、総理は行って確認するしかなかったのです。

また一号機の爆発にしても、官邸では発生から1時間後にTVの報道から知ったらしく、現場とモニターでつながっていた東電本社から連絡はありませんでした。

諸悪の根源は全ての事実を公にしない東電本社にあったのですが、一方的に官邸や首相がヒステリックな対応をした感じにしか表現されていないのです。

作品は時系列に沿ったドキュメンタリー調に作られているので、もっと真実に寄った感じで制作して欲しかったと思います。

今のコロナ禍の政府、官邸の対応を見ると、原発事故当時の政権のような必死さを全く感じられません。
そんな対比的な見方も出来て面白かったです。

評価は上記の疑問点も含めて80点です。
しかし出演者の鬼気迫る演技は素晴らしかったですよ。






  1. 2020/07/17(金) 20:06:22|
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映画 『あゝ、荒野 前篇・後篇篇

雨続きのため予てから見たかった映画『あゝ、荒野 前篇・後篇』をDVDレンタルしてきて鑑賞しました。
前篇・後篇トータルで約5時間の作品のため、一気に見るのは結構大変でした。

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本作は劇作家・寺山修司の唯一の小説を映画化していて、原作では1964年の東京オリンピックの翌年が舞台ですが、時代設定を東京オリンピック2020の翌年に変更し、社会に見捨てられた2人の男がボクシングを通じて出会い、奇妙な友情を育んでいくさまを描いています。
少年院に入り挫折を味わった新宿新次を菅田将暉、吃音(きつおん)と赤面症に苦しむバリカン健二をヤン・イクチュンが務め、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリアらが共演しています。

あらすじ
(前篇)2021年。少年院を出所してきた沢村新次(菅田将暉)は、昔のオレオレ詐欺仲間でボクサーの山本裕二(山田裕貴)を恨んでいた。一方、吃音(きつおん)と赤面症に悩む二木建二(ヤン・イクチュン)は、あるとき新次と共に片目こと堀口(ユースケ・サンタマリア)からボクシングジムに誘われる。彼らは、それぞれの思いを胸にトレーニングに励み……。

(後篇)プロデビュー戦を終えた後、トレーニングに打ち込む沢村新次(菅田将暉)と二木建二(ヤン・イクチュン)。因縁のある山本裕二(山田裕貴)との試合が決まって一層トレーニングに励む新次は、建二が自分の父親の死に関わっていたことを知る。一方の建二は図書館で出会った恵子(今野杏南)に心惹(ひ)かれるが、孤独を消せずにいた。そんな自分を変えようと、彼は兄弟のような絆で結ばれてきた新次と決別することを心に誓う。




寺山修司は若い頃にボクシングに打ち込んでいて、『明日のジョー』の大ファンであり、あの有名な主題歌の作詞を行い、力石徹の葬儀委員長であったといいます。

そんな彼が唯一残した小説の「あゝ、荒野」は、そのプロットが矢吹丈と力石徹を彷彿させる内容となっています。
しかし昭和に書かれた差別用語満載の小説を映画化するのは無理というもの。
それを未来に閉塞感ある現代に置き換えているのは正解だったと思います。

され映画の感想ですが、菅田将暉とヤン・イクチュンの圧倒的な熱い演技が素晴らしいの一語でした。
菅田将暉は本作で日本アカデミー賞の主演男優賞を獲得しています。

でも見ていて理解できない点も多々ありました。
一番が自殺研究会の作品へのかかわりです。
無理やりバリカン健二の父親と関わりを持たせるために設定した感が強く、見ていて物語の流れを断ち切るような感じがしました。
そしてラストのボクシングシーンも普通ならレフリーストップが入る場面なのに、打たれっぱなしです。

その疑問点を解明するために、寺山修司の原作をDVD鑑賞後に読んでみました。

小説はジャズの即興演奏的な作りで非常に読むのに苦労しますが、上記の疑問点が小説を読んでみるとある程度理解できました。
映画では15章に及ぶ小説を上手く繋げるような作りになっています。
脚本家や監督はその点でかなり苦労したでしょう。

しかし小説のプロットを膨らませて5時間という長尺にするより、2時間半ぐらいの尺にして沢村新次(菅田将暉)と二木建二(ヤン・イクチュン)の友情と、ボクシングでお互いに殴り合うことしか、お互いを理解できない点をクローズアップした方がすっきりしたと感じました。

でも本作を劇場で見なかった点については失敗したと少し後悔しました。
評価は85点です。





  1. 2020/07/12(日) 22:36:19|
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映画 『弥生、三月 -君を愛した30年-』

今日は車を整備に出していて、その間に映画を見てきました。
映画館で映画を見るのは約2ヶ月半ぶりです。

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今は入場の際に半券を切らないで係員が確認するだけになっていました。

現在は新作映画の公開が延期になっているので、今回鑑賞したのは3月から継続して公開されている邦画の
『弥生、三月 -君を愛した30年-』です。

宮城県を舞台にしていて、県内の随所でロケが行われたと聞いていましたので、その点に興味があって見に行きました。

脚本家・遊川和彦が監督を務めたラブストーリーで、30年の長きにわたる男女の恋愛模様を、3月の出来事だけで紡いでいるお話です。波瑠と成田凌の二人ががカップルを演じ、杉咲花、岡田健史、小澤征悦、黒木瞳らが脇を固めています。

あらすじ
高校時代に運命的に出会った結城弥生(波瑠)と山田太郎(成田凌)は惹(ひ)かれ合っていたが、親友のサクラ(杉咲花)の死によって思いを伝えられず、別々の人生を歩む。彼らは互いに違う相手と結婚するが、夢に破れ、大切なパートナーを亡くすなど、生きる希望を見失うほどのつらい現実が待っていた。あるとき二人のもとに、亡くなったサクラからメッセージが届く。




主役の二人が演技派なので、30年という時の流れと、激動の人生を迫真の演技で紡いだ点についてはとても評価できる映画でした。しかしお互いが好きでも、ここまですれ違う男女ってあるのかな?
切ない話です。

宮城の見覚えのある風景も時折でてきて、その場面を追体験できる楽しさもありました。

でもラストシーンが急にミュージカルのようになってしまった点については違和感しかありません。
もっとベタな表現で、ストレートにプロポーズして欲しかったです。

また、親友のサクラ(杉咲花)が大好きだった曲の選定にも納得できません。
確かに名曲ですが、1986年の女子高校生が好む曲とは思えないんですよ。
当時は松田聖子の全盛期ですからね。

ただし、話が現在と過去を行ったり来たりする内容には付いていけました。
その点は現在の心境の根底にある出来事として上手く表現できていたと思います。

評価は75点です。
映画館の大きなスクリーンで鑑賞すると、集中力が増して話に没入できます。
自宅のTVで見たら良さが分からない作品かもしれませんね。

  1. 2020/05/28(木) 23:52:39|
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DVD 『コンテイジョン』

たまたま安価な時に中古DVDを購入していた作品『コンテイジョン』を家で鑑賞しました。

本作は2011年にスティーブン・ソダーバーグ監督が発表して作品で、ウィルス感染の恐怖で崩壊していく社会をスリリングに描いています。



購入した当初は、淡々とドキュメンタリータッチで描かれていくため、非常に地味な印象を持った作品でした。

しかし今、改めてこの作品に触れると、現状の新型コロナウィルスの感染拡大にリンクした内容に愕然としました。
「クラスター」や「ロックダウン」などの言葉が飛び交い、さらに「偽の情報を発信するYoutuber」など、まさに現状を予言した内容です。

まあ映画なので、ラストはワクチンが開発され、災禍は収まる内容ですが、今の世界情勢は経済面からもより深刻度を増しているので、人々が映画のようにパニック状態に陥る可能性はゼロではないと感じました。

ネットで有料配信されていますし、レンタルDVDも扱っているでしょうから、是非他の方々にも観て欲しい作品でした。

それよりも地上波で放送したらより自粛ムードが高まる感じがします。




  1. 2020/04/20(月) 16:53:35|
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DVD 『復活の日』

本日、7都府県に緊急事態宣言が出されました。
これによって、その地域にお住まいの方々が外出を極力自粛していただき、感染拡大のペースが落ちる事を願っています。

さて、先の週末は山に行かなかったので、写真の編集やブログ記事を書く手間が省けて時間に余裕がありました。
そこでレンタルDVDを見たり、手持ちのDVDを出してきて鑑賞していました。

その中で1980年に角川映画が製作したSF超大作の『復活の日』が、現在のウィルスパンデミックを予測していたような内容で驚きました。

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本作は小松左京が東京オリンピックが開催された1964年に書き下ろしたSF小説の映画化です。
私が中学時代に「日本沈没」を発表し、その小説のスケールの大きさに驚き、彼が書いた小説を次から次へと読みました。
その中の一冊に「復活の日」があり、絶望的な展開に子供ながらに気が沈んでしまった覚えが今でも残っています。

話のあらすじは「兵器として開発されたウイルスMM-88が盗まれる。ところが盗み出したスパイの乗った飛行機はアルプス山中で事故に遭い、ウイルスが蔓延した地球は、南極にわずかな人類を残して滅亡する。その生存者の一人、地震研究者吉住は、さらに大きな危険が近づいていることに気づく。アメリカ東部に大地震がおきる可能性があり、それは核ミサイルの発射を誘発するものだった。

映画は尺の問題で小説よりかなり端折った内容ですが、ほぼ原作の流れに沿って作られています。
しかし角川映画の角川社長が、この原作を映画化したいために映画部門を作ったと言われていて、南極ロケを含め、製作費は当時の日本映画の最高額24億5000万円もかけたとか。
でも配給収入は24億円と大赤字に終わったために、その後は薬師丸ひろ子などを起用したアイドル路線に変更を余儀なくされました。

また本作には主演の草刈正雄を筆頭に、渡瀬恒彦、千葉真一、永島敏行、多岐川裕美、緒形拳、そして海外からはオリビア・ハッセー、ロバート・ボーンなどなど名立たる俳優・女優が参加しています。
若き日の草刈正雄が格好いいですね。長身なので海外の俳優と並んでも違和感がありません。

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かなりショッキングな内容ですが、二度目の東京オリンピックが行われる今年に、原作を彷彿させる新型コロナウィルスのパンデミックが起こったのは不思議な感じがします。

この作品、無料動画サービス「GYAO!」にて4月20日まで配信されています。
そのリンクはこちら ↓
https://gyao.yahoo.co.jp/player/00998/v00855/v0000000000000006969/

興味がある方は是非ご覧ください。

今の日本映画にはない重厚感溢れる作品ですよ。



  1. 2020/04/07(火) 20:29:53|
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映画 『ジュディ 虹の彼方に』

新型コロナウィルスの感染拡大でエンタメ業界はライブが開催できず延期になったり、公演自体が中止になってしまったり大変な事になっています。

そんな中、私がよく行く映画館は座席を一つずつ離して鑑賞券を販売したり、お客さんが座った座席を映画終わった後に念入りに清掃するなどの対応をしている模様です。

そしてこの度、アカデミー賞主演女優賞を獲得した映画『ジュディ 虹の彼方に』を見に行きました。

『オズの魔法使』『スタア誕生』で知られる女優・歌手のジュディ・ガーランドを、『シカゴ』などのレネー・ゼルウィガーが演じた伝記ドラマです。

あらすじ
ミュージカル映画のスターだったジュディ・ガーランド(レネー・ゼルウィガー)は、遅刻や無断欠勤を重ねた結果、映画のオファーがなくなる。借金が増え続け、巡業ショーで生計を立てる毎日を送っていた彼女は、1968年、子供たちと幸せに暮らすためにイギリスのロンドン公演に全てを懸ける思いで挑む。




ジュディ・ガーランドはハリウッドの黄金期に活躍した女優ですが、私は年代的に一番輝いていた時代を知りません。
かなり経ってから『オズの魔法使』と『スタア誕生』を見ました。
今見ても『オズの魔法使』は夢が溢れる作品で、ミュージカルの金字塔と言っても良いでしょう。
その後、彼女は1969年に睡眠薬の過剰摂取で47歳の若さでお亡くなりになるのですが、それも後で知ったことです。

今回の作品は彼女は逝去する半年前のロンドン公演のお話だそうです。
その時代の彼女のことは全く知らないので、ジュディ・ガーランドについてネットで予習してから鑑賞しました。

それは正解でした。

この作品は『オズの魔法使』を撮影した頃と、ロンドン公演の二つの時間軸で話が進行します。
『オズの魔法使』の撮影は17歳の少女にとって過酷極まりないもので、太りやすい体質が故に、当時は合法だった覚せい剤をずっと飲まされていたのです。
映画ではこの点はオブラートに包んで表現していたので、ずばり出して欲しかったです。

覚せい剤の副作用でジュディは不眠症と統合失調症に生涯悩まされます。

その事を知らないで、ロンドン公演時の彼女を見たら、すぐヒステリーを起こし、仕事をすっぽかす、とんでもない中年女性のイメージしか湧かないでしょう。
彼女は生涯で5人の男性と結婚しますが、心と身体が病んだ状態での結婚生活は長続きしないのは仕方ないことだと感じました。

こんな話を聞くと、嫌らしい女の映画の何処が良かったの?
という話になりますが、嫌々ながらもステージに上がり、歌い出した途端にジュディは光輝き、まったく別な顔を見せるのです。

ジュディ・ガーランドを演じたレネー・ゼルウィガーは半年も歌と踊りのレッスンに励み、見事にジュディ・ガーランドになり切っていました。歌を聴いて鳥肌が立ったのは久しぶりです。

そしてラストの一曲には自然に涙が流れていまいました。

ハリウッドの栄光の影に犠牲になった一人の女性の生きざまが見事に表現されていたと思います。

評価は90点。
映画館は空いていましたよ。
こんな新型コロナウィルスの問題がでている時に封切りされたのは残念です。








  1. 2020/03/09(月) 21:31:49|
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映画 『1917 命をかけた伝令』

今年度のアカデミー賞で作品賞受賞の最右翼と思われていた『1917 命をかけた伝令』を見てきました。

第1次世界大戦フランス戦線を舞台にした戦争ドラマで、若きイギリス兵士二人が重要な任務を命じられ、最前線に伝令に走る一日の物語を、全編を通してワンカットに見える映像で映し出しています。

あらすじ
第1次世界大戦が始まってから、およそ3年が経過した1917年4月のフランス。ドイツ軍と連合国軍が西部戦線で対峙(たいじ)する中、イギリス軍兵士のスコフィールド(ジョージ・マッケイ)とブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)に、ドイツ軍を追撃しているマッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)の部隊に作戦の中止を知らせる命令が下される。部隊の行く先には要塞化されたドイツ軍の陣地と大規模な砲兵隊が待ち構えていた。




噂にたがわぬイイ作品でした。
全編をワンカット風に撮影するという驚愕のつくりは、実際に戦場にいるような臨場感があり素晴らしかったです。
1台のカメラだけでは撮影できない場面において、その編集技術の妙には驚かされます。

それでも長回しの連続でしょうから、演じている俳優たちの緊張感も想像を絶するものだったでしょう。
一人間違えば、そのカットは最初から撮り直しでしょうから・・・

但し、話しの内容は意外にスカスカで、主人公二人の人生がほとんど語られていないために、行動や考えていることに感情移入があまりできませんでした。
また、ラストは決して戦いに勝利した、というものではないため、見終わった後の高揚感もありません。
その意味では『ダンケルク』に内容も撮影技法も近い作品と感じました。
いわばドキュメンタリー映画を見た感触です。

マッケンジー大佐(ベネディクト・カンバーバッチ)がスコフィールドにかけた言葉「今日は作戦中止の命令が届いたが、明日は別な伝令が別な指令を送り届けてくる。」
命を賭して走り抜けたミッションの虚しさと、戦争の儚さが良く分かります。

この作品の評価は85点です。
全編をワンカット風の編集をしたために、前半は二人の兵士の無駄話が多く、見ていて眠くなってしまいました。
話の内容が単純なので、話題性を得る方便として全編をワンカット風の作品にした感じがします。

でも戦場の臨場感を体感したかったら是非とも映画館で見るべき作品です。

  1. 2020/02/20(木) 18:05:13|
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快挙!

日本時間の本日2月10日。
第92回アカデミー賞授賞式においてポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』が作品賞、監督賞、脚本賞、そして国際長編映画賞(昨年まで外国語映画賞)の主要な賞を同時に受賞しました。

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英語以外の作品が作品賞を取るのはアカデミー史上初。
アジアの映画が作品賞を取るのは快挙としか言いようがありません。

素晴らしい作品は国境や言葉、人種を越えて評価する様になったとは、アカデミー賞は新たな地平に踏み出した感じです。

それに比べて邦画は駄目ですねぇ~。
アニメで興行収入を稼いでいますが、他のヒット作のほとんどは漫画やアニメの実写化、人気TVドラマの劇場版、売れっ子作家の小説の映画化、アイドルごり押しの配役ばかりで、ち密な構成と脚本、そして決して大げさではない演出ができていません。

日本の映画製作はリスクを分散させるため製作委員会方式で作られるものが主体で、いろいろ船頭が多く、映画クリエーターの自由にならないシステムなんでしょうね。

早く世界に通用する作品を生み出せる監督が現れて欲しいものです。






  1. 2020/02/10(月) 22:20:01|
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映画 『パラサイト 半地下の家族』

韓国映画で初めてアカデミー賞作品賞にノミネートされている『パラサイト 半地下の家族』を見てきました。

あまり韓国映画は見ないのですが、脚本の構成力の素晴らしさに驚いてしまいました。

あらすじ
半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。




本作は少しでもネタばれすると面白みが半減してしまう作品です。
前半から中盤まではコメディタッチの流れですが、ある人物の登場から物語は衝撃的な方向に進んでいきます。

そして非常に切ないラストを迎えるのですが、予測がつかないラストだったので、この家族の何がどう間違ったのか、エンドロールをぼんやり眺めながら、物語の流れを反駁してしまいました。

とにかくストーリー、脚本、撮影、セット、小ネタの回収まですべて無駄がありません。
基本的には韓国社会における階層社会のひずみを如実に表現した内容で、これは現在の日本でも顕在化してきています。
『万引き家族』を見た方なら同じ感情を持つでしょう。

しかし親父役を演じたソン・ガンホは、日本では役所広司と並び立つほどの名優ですね。
途中までの飄々とした掴みどころのない性格が、ラストで豹変する様には驚きました。

まだ映画館で公開されていますので、映画ファンは必見の作品です。
評価はこれも95点。

この作品のキーワードは匂いです。
映像の中に人の体臭を感じた初めての映画でした。



  1. 2020/02/08(土) 12:10:26|
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映画 『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり』

youtubeで予告編を見て、どうしても映画館で見たくなった
「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」
を仙台フォーラムにて見てきました。

演じるのはフェリシティ・ジョーンズとエディ・レッドメイン。
二人は『博士と彼女のセオリー』で共演し、今回は二度目の共演となります。
そんな息の合った二人が演じるのは女性気球操縦士と気象学者。
それまで気象予報は夢物語と思われていましたが、気球で上空まで登り、初めて気象観測を行った実在の人々を題材にした作品です。

あらすじ
気象学者のジェームズ(エディ・レッドメイン)は、災害対策や農業の発展につながる気象予測の実現は可能だと考えていたが、周囲の学者からはでたらめだと嘲笑されていた。実験をしようにも資金を得られない彼は、ある日、夫が他界した悲しみの中にいる気球操縦士のアメリア(フェリシティ・ジョーンズ)と出会う。ジェームズはアメリアに、気球飛行に同行させてほしいと懇願する。




大手のシネコンには配給されていない単館作品なので、あまり期待しないで見に行きましたが、なんのなんの、これは秀作でしたよ。
制作はアマゾンスタジオで、本来はアマゾンプライムでしか見れないのを、映画館で見れて少し得した感じがしました。

全然話の内容は異なりますが、ジブリの宮崎駿の「天空の城ラピュタ」的な大空の表現は、私的には大好きです。
とにかく高度感と空気の薄さ、そして寒さまで表現されているのは凄いと思いました。

基本的に登場人物はほとんど二人だけなのですが、名優の二人なので、話しにぐいぐい引き込まれてしまいます。

しかしこの頃の気象学って、高度がどんどん上昇すると太陽に近くなるので、暑くなると信じられていたのですね。
本作は気象学の第一歩と言う事で、大気の層に対流圏と成層圏が存在するのを初めて観測した事に意義があるそうです。

いい作品を見せてもらいました。
評価は95点です。
TVの画面で見たら迫力は半減すると思いました。



  1. 2020/02/04(火) 23:19:46|
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映画 『リチャード・ジュエル』

全米での興行成績はあまり良いとは言えませんが、評論家筋には評価が高い映画「リチャード・ジュエル」を見てきました。

この作品はアトランタオリンピックで起こった爆破テロを題材にした実録ドラマで、容疑者とされた爆弾の第一発見者と真実を求める弁護士の闘いを描いています。

あらすじ
1996年、アトランタで開催されたオリンピックで爆破テロ事件が発生する。警備員のリチャード・ジュエル(ポール・ウォルター・ハウザー)が爆弾の入ったバッグを発見したことで、多くの人々の命が救われた。だがFBIは、爆弾の第一発見者だということを理由に彼を容疑者として逮捕。リチャードを担当する弁護士のワトソン・ブライアント(サム・ロックウェル)が捜査に異議を唱える中、女性記者のキャシー・スクラッグス(オリヴィア・ワイルド)の記事をきっかけに容疑の報道は熱を帯びていく。




主人公が冴えない肥満体の男だし、題材が暗いこともあって、この作品はスルーするかな、と思っていましたが、鑑賞した方々の評価が高いので、映画館で見てみたいと思いました。
それに良作を連発しているクリント・イーストウッド監督作品なのも決めてです。

見終わったあとの結論は見て良かったの一語です。
お人好しで、口下手の主人公を見ていると、どんどん情けなくなってきますが、終盤、一気に逆転大ホームランを打ちます。

話の内容は一言でいうと冤罪事件です。
松本サリン事件で長野県警はサリン被害者でもある第一通報者の河野さんを重要参考人とし、警察の発表を踏まえた偏見を含んだマスコミの報道により、無実の人間が半ば公然と犯人として扱われてしまった冤罪未遂事件がありました。

本作はそれと非常に似通った内容で、爆弾の入ったバッグの第一発見者がFBIのプロファイルから一番怪しいとされて、重要容疑者にされてしまいました。
それを煽り、とことんジュエル一家の人権を侵害するメディアの人々。
現代はそれに一般人のネット私刑も加味されてくるわけで、クリント・イーストウッド監督はそういった現代社会まで続く人の心の闇を抉り出している感じがします。

母親役のキャシー・ベイツの子を守ろうとする涙ながらの訴えには、私も自然に涙が流れ落ちました。
そして、それまであまり自己主張をしていなかったリチャード・ジュエルが最後に力強く反撃するラスト。

読後感といいますか、見た後にとても爽やかに感じる物語でした。

評価は90点です。
リチャード・ジュエル役のポール・ウォルター・ハウザーって、話し方から仕草までそっくりだそうですよ。




  1. 2020/01/24(金) 20:30:18|
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映画 『フォードvsフェラーリ』

1966年のル・マン24時間レースをめぐる実話を映画化した『フォードvsフェラーリ』を見てきました。

当時、車の生産台数世界一のフォード・モーター社から、ル・マン24時間レースの勝利を命じられた男たちが、王者フェラーリを打ち負かすため、意地とプライドを懸けた闘いに挑む様子を描いています。

あらすじ
カーレース界でフェラーリが圧倒的な力を持っていた1966年、エンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)はフォード・モーター社からル・マンでの勝利を命じられる。敵を圧倒する新車開発に励む彼は、型破りなイギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)に目をつける。時間も資金も限られた中、二人はフェラーリに勝利するため力を合わせて試練を乗り越えていく。




タイトルから言ってフォードとフェラーリのライバル通しの対決物語を想像していましたが、実際の敵はフォード・モータースの上層部で、現場の声を聞き入れず、上下の確執の面をクローズアップした作品でした。

しかし本作品の一番の見どころは迫力あるレースシーンと言って間違いありません。
当時はドライバーの安全は二の次。
クラッシュしたら生死を分ける状態に陥ってしまいます。

そんなレースシーンをあらゆる角度から撮影し、時速300kmを超えるスピードの世界を表現していました。

またエンジニアのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)と、イギリス人レーサー、ケン・マイルズ(クリスチャン・ベイル)の男の友情にも心を打たれます。
特に役になりきるカメレオン俳優のクリスチャン・ベイルの演技にはうなってしまいました。

でも結末を知らないで見たら、最後は唖然としてしまいました。
まあ、実話なので結果は変えられないでしょうが、レースの終わりのシーンでエンディングを迎えていた方が、より後味良い作品になったと感じました。

評価は85点。
映画館の大きなスクリーンで見るべき映画と思います。





  1. 2020/01/16(木) 22:05:14|
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映画 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

3年前に公開され、ネットの口コミでどんどんスクリーン数を増やしていき、単館のマイナー作品としては空前のヒット作になった、こうの史代の原作をアニメ化した『この世界の片隅に』の、30分拡大バージョンを見てきました。

タイトルは『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』です。

あらすじ
1944年、すずは結婚して広島県の呉に行き、夫の周作やその両親たちと新しい生活を始める。次第に戦況は悪化し生活にも影響が出始めるが、彼女は日々知恵を絞って生きようとする。ある日、道に迷ったすずは遊郭でリンという女性と出会い、嫁いで来て初めて知り合った同年代の彼女と打ち解ける。そして1945年3月以降、呉はたびたび空襲を受けるようになる。




3年前の自分のブログ記事を見てみると、物凄く感動して珍しく100点の評価を与えていました。
その記事は → http://1110sone.blog.fc2.com/blog-entry-1233.html


今でも日本のアニメの一つの到達点である作品と思っています。

映画を見た後、原作のコミックを購入して、何度も繰り返し読みました。
そうすると、元のアニメが長尺になり過ぎるために約30分をカットした部分が分かります。

元のアニメでは主人公のすずさんが、夫の周作さんを突然怒るシーンが何故なのか掴めませんでした。
怒りの根源がよく分からないのです。

その理由が約30分を付け足して再編集した本作では完全に分かります。

ネタばれになるのでここでは書きませんが、すずさんの友人となった白木リンさんにまつわる話なのです。
前作ではほとんど出演場面がなかった白木リンさんをよりクローズアップしていて、当時の貧しい暮らしや、市井の人々が戦禍に巻き込まれていく様子がより鮮明に表現されています。

そして前作ではおさな妻として可愛さのみ表現されていたすずさんが、より大人になって見えてくる点も驚きでした。
この点は見る方によってはアニメの枠を超えてしまったと感じるかもしれません。
はっきり言って子供さんが鑑賞した場合、理解できないところもあります。

また前作は単館シアターの小さなスクリーンで鑑賞したのですが、本作は大きなスクリーンで公開されたため、より戦闘シーンがリアルにみえてきます。

私自身、同じ作品を映画館で二度見るのはほとんどしない性分ですが、本作は見に行って良かったと感じました。
しかし初見のような感動は流石にありませんでした。

前回の評価は100点のところ、今回の別バージョンは88点です
でも見終わって心がしみじみ温かくなるのは前回と変わりなかったですよ。

  1. 2020/01/08(水) 22:47:30|
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映画 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』

今年も多くの映画を見ました。
おそらく今年最後の鑑賞作品は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』でしょうか。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』から始まった新たなるサーガの2作目、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が駄作だったので、三部作の完結編である本作の出来を心配しておりましたが、どうもそれは杞憂に終わったようです。



本作は前作『…最後のジェダイ』で“光“と“闇“の間で激しく揺れ動きながら、時に惹かれ、時に反発し合ったレイとカイロのその後の物語です。
監督を務めるのは『…フォースの覚醒』のJ・J・エイブラムス。

この三部作は一貫したストーリーが構築されぬまま、行き当たりばったりで話を繋いできました。
前作でジェダイの騎士の持つフォースが拡大解釈され、まるでX-MENにおけるミュータントの持つ超能力的な扱いが成され、私を含めた古くからのスターウォーズファンは皆憤慨していたのです。

まあ、一度作ってしまった作品を一切無視して完結編は作れないので、監督のJ・J・エイブラムスも大いに悩んだことでしょう。

そこで旧作で死んだ設定になっている、シスの暗黒卿パルパティーンを再び引っ張り出すという、禁じ手を使ってしまいました。
前作であっという間に殺されてしまった、ファースト・オーダーの親分スノークの辻褄もうまく収束させています。

しかし見終わってみると既視感あふれたシーンのオンパレードで、旧作ファンにとっては満足できる内容でした。
あの散らかりまくり回収されていなかった伏線を、よくもここまでまとめ上げたな、というのが正直な感想です。

最後にルーク・スカイウォーカーが育った、砂漠の惑星タトゥイーンの家で終わったのが非常に感慨深かったです。

でもこの三部作はようやく宇宙に平和が訪れ、皆が幸せに過ごせるようになったエピソードⅥの世界をぶち壊してしまいました。
製作する必要があったのか、とディズニーは自己の企業ポリーシーに対して自問自答するべきです。

今後、別な形で『スターウォーズ』の新作が発表されても、おそらく見ないでしょうね。

評価は85点です。
やはりジョン・ウィリアムスのテーマ曲は偉大です。



  1. 2019/12/22(日) 16:57:33|
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映画 『ドクター・スリープ』

この前、BSでスティーヴン・キングのホラー小説をスタンリー・キューブリック監督がジャック・ニコルソン主演で映画化した『シャイニング』を放送していて、しばらくぶりにTVで見ました。

あの作品はホラー映画の金字塔と呼ばれ、主人公のジャック・トランスを演じたジャック・ニコルソンの怪演が何度見ても凄い!と思ってしまいます。それだけでなく奥さんのウェンディを演じたシェリー・デュヴァルの絶叫する顔が、また恐ろしさを倍加させており、あらためて傑作だな、と感じました。

今回鑑賞したのは『シャイニング』の続編である『ドクター・スリープ』という作品です。
一家を襲った展望ホテルでの恐ろしい出来事から40年後、生き延びた息子ダニーが遭遇する新たな恐怖を描いています。

あらすじ
40年前、雪山のホテルで父親に殺されかけたことがトラウマになっているダニーは、人を避けるようにして生きてきた。同じころ、子供ばかりを狙った殺人事件が連続して起こり、ダニーは自分と同じような特殊能力によってその事件を目撃したという少女アブラと出会う。事件の真相を探る二人は、あの惨劇が起きたホテルにたどり着く。




『シャイニング』は原作者のスティーヴン・キングが「豪華だがエンジンのない高級車」と映画版を嫌って、スタンリー・キューブリック監督と確執があったいわくつきの作品でした。
もともと息子のダニーが持っていた『シャイン』と呼ばれる超能力に主眼を置き、父子の物語だったそうですが、映画版はどんどん精神的に病んできて、終いには母子を殺そうとする父親が主役となっていました。
原作では父が一瞬正気に戻り、「ダニー愛している。」と言う感動作が、映画では狂ったまま父親は凍死してしまいます。

そこで今回登場した続編は、スティーヴン・キングが書いた続編の小説と、スタンリー・キューブリック監督が創造した映画の折衷案を模索する創りになっています。

但し、前作とはかなりかけ離れた話の展開をするので、見た方の評価は完全に二分しています。
実際に見てみると、ホラー映画というより、邪悪集団トゥルー・ノットと超能力によって戦うサイキックアクション映画という意匠に変わっているんです。しかしX-MENのようなド派手な超能力ではなく、心理的に罠をかけて相手を倒そうとする地味な戦いです。

そんな展開が続いた終盤、物語は一気に『シャイニング』の惨劇の舞台となった展望ホテルに飛びます。
『シャイニング』で使われた湖畔の道路を走行する車のシーンでは、あの怪しい音楽がかかり、その後の展開はまさに『シャイニング』同窓会といった感じ。懐かしの亡霊たちが登場します。

でも『シャイニング』ファンが喧々諤々の考察を行った多々のシーンについては深入りしていません。
あえてその点はぼかして、最後は『シャイニング』の原作に準じたラストにしています。
これにはうなりました。
スティーヴン・キングの原作と、スタンリー・キューブリック監督の映画をどちらもリスペクトして、上手い着地点を見出したと思います。

しかしながら超能力を生かせる週末ケアの仕事を見つけ、やっと自分の居場所を見出していたのに、不幸な最期を遂げたダニーを見て悲しくなりました。もっと幸福なラストにして欲しかったなぁ~と感じます。

評価は80点。
最近、続編の映画は駄作ばかり目につきましたが、この作品は私的にはありです。



  1. 2019/12/05(木) 22:18:58|
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映画 『ターミネーター:ニュー・フェイト』

生みの親であるジェームズ・キャメロンの手を離れ、権利が次々と移行して、いろいろな解釈で続編が製作されてきた『ターミネーター』。

この度、再びジェームズ・キャメロンが製作と脚本を担当して、『ターミネーター2』2の正式な続編として公開されたのが『ターミネーター:ニュー・フェイト』です。

監督はスーパーヒーロー映画「デッドプール」(16)で大当たりしたティム・ミラー。
ジェームズ・キャメロンは現在『アバター』の続編製作で大忙しのため、本作の監督はできなかった模様です。

個人的に『ターミネーター2』はSFアクション映画の中でもトップ10に入ると思うほど好きな作品だったので、自ずと本作の期待は高まっていました。

あらすじ
ある日、未来から来たターミネーター“REV-9”(ガブリエル・ルナ)が、メキシコシティの自動車工場で働いている21歳の女性ダニー(ナタリア・レイエス)と弟のミゲルに襲い掛かる。ダニーとミゲルは強化型兵士のグレース(マッケンジー・デイヴィス)に救われ、 何とか工場から脱出した。そして彼らをしつこく追跡するREV-9の前に、サラ・コナー(リンダ・ハミルトン)が現れる。




事前に米国で興行収入が芳しくないという情報を得て見に行ったのですが、その杞憂が現実になってしまいました。

『ターミネーター2』で最後の審判を回避させたサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)とジョン・コナー(エドワード・ファーロング)でしたが、スカイネットがない未来から、ジョンの父親であるカイル・リースが過去に送られることは明らかなタイムパラドックスと考えていたので、その矛盾点を本作で解決してくれると思っておりました。それがあの惨殺シーンにつながったのはちょっと驚きでしたが・・・

しかしその後がいけません。
本作の流れはほとんど『ターミネーター2』を上書きしただけなのですよ。
ターミネーター“REV-9”は『ターミネーター2』で敵役だったT-1000と性能がほぼ一緒ですし、ただただ逃げるだけの展開。

旧作の主人公であるサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)と、旧モデルのT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)が出演しているのですが、老人の域に入った二人に切れのあるアクションシーンは求めることもできず、その代わりに『ターミネーター4』でマーカス・ライト(サム・ワーシントン)的な役回りを演じる未来から来た強化人間・グレース(マッケンジー・デイヴィス)を当てています。

『スターウォーズ フォースの覚醒』も見てがっかりしましたが、それは『スターウォーズ エピソード4』の展開をほぼなぞった構成になっていたからで、本作もそれと同様に新機軸がない、何処かで見たようなアクションと演出のオンパレードなので、ラストの展開も読めてしまい、あまり楽しめませんでした。

未来に希望が持てず、同じ過ちを延々と繰り返していく物語は、この作品を最後に打ち切ったほうが良いと思います。

評価は70点。
まあアクションシーンだけは見ごたえがありました。

  1. 2019/11/13(水) 20:43:45|
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映画 『ジョン・ウィック:パラベラム 』

キアヌ・リーヴス演じる殺し屋ジョン・ウィックの復讐(ふくしゅう)劇を描くアクションシリーズの第3弾
『ジョン・ウィック:パラベラム』を見てきました。

あらすじ
裏社会の聖域コンチネンタルホテルでの不殺のおきてを破ってしまった殺し屋のジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、裏社会を束ねる組織の粛清の対象になる。1,400万ドルの賞金を懸けられ、刺客たちと壮絶な死闘を繰り広げて満身創痍のジョンは、以前“血の誓印”を交わしたソフィア(ハル・ベリー)の協力を得ようとモロッコへ向かう。




『スピード』そして『マトリックス』で不動の人気を獲得したキアヌ・リーヴスですが、その後はイイ作品に恵まれず鳴かず飛ばずだった彼が久々に大当たりした作品が『ジョン・ウィック』シリーズです。

一作目で亡き妻が残した犬を殺され、二作目で妻との思い出がつまった家を爆破され、その復讐に燃えて一度引退した殺し屋稼業に戻り、ロシアンマフィアとイタリアンマフィアをたった一人で壊滅させてしまいました。
しかし裏社会の掟を破ったため、世界中の殺し屋から狙われることとなった前作のラストからのお話です。

まあこのシリーズははっきり言ってアクションシーンを楽しむだけの作品で、シューティングゲームの実写版を見ている感じです。
しかし他のアクション映画とはちょっと異なり、ジョン・ウィックが敵にやられて満身創痍の中で戦い、形勢逆転して敵を倒していく点が面白味でしょうか。

本作も馬や犬と共闘したり、ナイフを投げ合ったりと、アクションシーンのマンネリ化を避けている感じがしました。

でもモロッコに行ってからの彼の行動や、コンチネンタルホテルに戻ってからの行動に一貫性がなく、そこに出てくる人物が何者が分からなくなったり、脚本的に少し無理があった気がしました。

評価は80点です。
ラストの驚愕するシーンで彼は死ななかったので、次回作もあるのでしょうね。



  1. 2019/10/11(金) 20:02:14|
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Author:SONE
(続)東北の山遊び 本館にも遊びに来てくださいね。

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