東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

映画 『LOGAN/ローガン』

マスさんと二人、レイトショーで映画 『LOGAN/ローガン』を観てきました。

『X-MEN』シリーズのウルヴァリンが、ボロボロになりながらもミュータント存亡の危機を救おうと突き進む姿を描くアクション大作です。

あらすじ
2029年、この25年間で新たなミュータントは生まれておらず、彼らの存在は絶滅の危機に瀕している。アダマンチウムの骨格を持ったことで、超人的な治癒能力は衰え、老いが目立つローガン(ヒュー・ジャックマン)に、チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)は最後のミッションを託す。その内容は、ミュータントが生き残るための唯一の希望となる少女、ローラ(ダフネ・キーン)を守り抜くことだった。武装組織の襲撃を避けながら、車でをノースダコタ州にある「エデン」を目指すローガンたちだったが……。




マーベル映画の『X-MEN』シリーズはヒューマンドラマに溢れた部分が多く、マスさんと二人でとても気に入っていて、欠かさずに映画館に足を運んでいるシリーズです。

特にヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリン=ローガンが、重厚感溢れる役柄で、毎回魅せられてしまいます。

『X-MEN』の一作目が公開されたのは2000年、それ以降今回の作品までヒュー・ジャックマンは17年間もウルヴァリン役をやっていたとは驚きです。
若かった彼も来年には50歳を迎えるとか。不死身のウルヴァリン役を演じるのは、年を感じさせる今の容貌からも限界でしょう。

本作の監督は前作『ウルヴァリン:SAMURAI』から継続してジェームズ・マンゴールドが担当しました。
前作は脚本が出来上がった状態で監督に抜擢されたらしく、ジェームズ・マンゴールドとしては悔いの残る出来だったようです。
2007年に監督した西部劇『3時10分、決断のとき』は素晴らしい作品で、今回の西部劇的な仕立ての『LOGAN/ローガン』と構成が非常に似ている感じがしました。

さて本作は観る人に覚悟を強いる作品です。
不死身のウルヴァリンが老眼鏡をかけ、怪我して傷だらけになり、走ると息も絶え絶えとなります。
そして何時も理路整然としていたプロフェッサーXが認知症を患い、意味不明のことを口走ったり、自らを制御できず思念波を放ち、話の中では『X-MEN』のメンバー7名を死に追いやったと知らされます。

愛を知らず、あらゆるものに敵意を剥き出しにするローラが、ウルヴァリンとプロフェッサーXの三人で旅を続ける内に、祖父、父、娘が織り成すロードムービーのような疑似家族になっていき、獣のような少女が顔つきも少しずつ変わっていく様子は、とても微笑ましく感じました。

そして最後のウルヴァリンの怒りの爆発。
アメコミの映画化とはとても思えない壮絶なバトルに鳥肌が立ちました。
ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンはこれで見納めです。
万感の思いが募るラスト。
これまでの人生、全然良い事がなかったウルヴァリンが、初めて家族の素晴らしさを分かった瞬間に時が止まります。

最後はとても悲しい気持ちになる作品ですが、ヒュー・ジャックマンの17年間の集大成がここにありました。
評価は95点です。
この作品のラストでは、『X-MEN』シリーズの継続は心象的に難しいのではないかと感じます。


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  1. 2017/06/16(金) 23:09:34|
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映画 『メッセージ』

『メッセージ』は今年のアカデミー賞で作品賞、監督賞を含む主要8部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞したSF映画なので、これは公開されたら観に行かねば、と思っていたのですが、ヤフー映画のレビューを見ると、あまり評価されていない様で、行くか行かぬか迷っていました。
しかし監督のドゥニ・ヴィルヌーヴが近く公開される『ブレードランナー』の続編の監督に大抜擢された方と聞き、見逃しては後悔すると感じ急遽観に行ったのです。

いやぁ~ヤフー映画のレビューや評価を信じなくて大正解でした。
SF映画と言うより重厚なヒューマンドラマで、過去の同系列の作品では『未知との遭遇』、『コンタクト』、そして少し毛色は違いますが『インターステラー』と肩を並べるほどの傑作でした。



原作は、SF小説の各賞を総なめにした、アメリカの作家テッド・チャンによる短編小説「あなたの人生の物語」。
出演は突然飛来した“彼ら”が人類に伝えようとする“メッセージ”を懸命に解読しようとする言語学者を、アカデミー賞5回のノミネートを誇るエイミー・アダムスが熱演。ヒロインとともに任務にあたる物理学者を「アベンジャーズ」シリーズのジェレミー・レナー、作戦の指揮をとる軍人を「ラストキング・オブ・スコットランド」のオスカー俳優、フォレスト・ウィテカーが演じている。

あらすじ
世界各地に12隻の宇宙船が現れ、言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)、数学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)、アメリカ軍大佐のウェバー(フォレスト・ウィテカー)たちが調査を始める。
彼等に与えられた任務は、宇宙船の中にいる2体の地球外生命体ヘプタポッドとコミュニケーションをとり、飛来の目的を探ることだった。試行錯誤の末、墨を吹き付けたような円形の図像が書記言語であることが明らかになり、解読が進む。並行して、ルイーズは母子の光景のフラッシュバックに悩まされる
襲来の目的を問われたヘプタポッドは、人類に「武器」をもたらすことだと伝える。これを脅威と見なした中国軍のシャン上将は通信回線を閉じ、ヘプタポッドとの戦争の準備を始める。そんな最中、言語をめぐるさまざまな謎が解け、彼らが地球を訪れた思いも寄らない理由と、人類に向けられたメッセージが判明し……。


こんな風にあらすじを書くと、SF宇宙戦争に物語は展開するように感じますが、本作品は全く別物で、緊張感を常に漂わせながら、静かに宇宙人との会話が進行していく内容です。
ここで『アベンジャーズ』のようなアクションSF映画を欲していた鑑賞者からは、駄作との評価を受けてしまうのです。

この作品はある意味、鑑賞する人の集中力を試されるものかもしれません。
短編SF小説を形而上学的、哲学的なレベルまで引き上げた秀逸な脚本は、演者の一言一句が非常に重要な意味を持たせます。
言語学者のルイーズが前半でこの様な内容の言葉を発しています。(言い方は違いますが・・・)『多言語を理解すると、その国の精神構造まで理解できる。』←ここが重要で、終盤でルイーズが異星人の言語を完全に理解した瞬間から、時間を超越して未来まで見える能力を身に付けるんです。
これ以上書くとネタバレになるので控えますが。

エイリアンが人間に向けたメッセージの内容、そして娘のフラッシュバックの理由が霧が晴れたように把握できますし、最後の戦争を回避するシークエンスに関しては、『君の名は。』以上の強烈な仕掛けに感動すら覚えました。

この辺りは私では言葉足らずですので、日本の有名監督に語っていただいたほうが分かると思います。
私からすると決して提灯コメントではありませんよ。



しかし人類皆がヘプタポッドの表意文字を理解できたら、戦争などまったくなくなる世界ができるのでしょうね。

私の評価は98点です。(3000年後に何が起こるか気になってしょうがないのでマイナス2点)



  1. 2017/06/01(木) 21:52:45|
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映画 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』

1970年代を中心にヒットした数々の楽曲に乗せ、落ちこぼれヒーロー達が大暴れする『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編を観てきました。

前作がマーベル作品では考えられない、ハチャメチャな爆笑ものの素晴らしい出来だったので、今回も期待していました。

あらすじ
ピーター(クリス・プラット)は“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”のまとめ役として、刑務所で出会ったくせ者たちを率いている。宇宙一荒っぽいアライグマのロケットは、小さな相棒ベビー・グルートと共に銀河の平和を守るために奮闘。緑色の肌を持つ美しい暗殺者ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)らと共に行動し……。




前回、謎だったピーターの父親(カート・ラッセル)が、今回は唐突に登場してくるのは驚きましたが、その行動が余りにもエゴ丸出しで、結果的に対立していくのですが、俗にいう「生みの親より、育ての親」。ピーターを育ててきた宇宙海賊ラヴェジャーズのリーダー、ヨンドゥ(マイケル・ルーカー)がこの物語には深くかかわってきます。
最後に悲しい別れが待っていますが、その中で繰り広げられるギャグの応酬は、この作品を一大パロディエンターテインメントに作り上げている所以です。

分かる人は分かる映画『ナイトライダー』で主役をはったデヴィッド・ハッセルホフがちょい役ながら出てきた時はぶっ飛びました。
何とシルベスター・スターローンまで出てきた時はびっくり。

小ネタも随所に満載で楽しめましたが、ピーターの実父が何故あんな行動をとったかが最後まで分からず、しかもピーターの母親にした事が観ているこちらも憤慨したので、その点では少し後味が悪かったです。

でもベビーグルードの反則的な可愛さにはノックダウンさせられましたよ。

今回の評価は78点です。
面白かったのですが、何か今後もグタグタ続いていきそうで、終わりのない物語になっていく雰囲気が濃厚なためです。

酷い事に今後は『アベンジャーズ』にも参加していくとか。
これ以上マーベルを追いかけるのは疲れてきました。



  1. 2017/05/27(土) 18:17:52|
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映画 『ワイルド・スピード ICE BREAK』

もう公開終盤なのであまり旬な記事ではありませんが、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』を観てきました。

この『ワイルド・スピード 』シリーズは今作で8作目。
全シリーズ通した世界累計興行収入は何と3600億ドルのメガヒットアクション映画となっています。

私も毎回、映画館で鑑賞するファンの一人なんですが、前作で撮影最中にプライベートで交通事故死した、ブライアン役のポール・ウォーカーが本作では必然的に出演しないため、観ようか観ないか迷っていました。
でもネットでもかなり評価が高いため、見逃したら後悔すると思い、レイトショーを一人で観てきました。

あらすじ
誰よりも仲間(ファミリー)を愛し大切にしてきたドミニク(ヴィン・ディーゼル)の裏切りにより、彼らの結束は崩れようとしていた。だが、彼の行動には謎のサイバーテロリスト(シャーリーズ・セロン)が関与していることがわかる。レティ(ミシェル・ロドリゲス)やローマン(タイリース・ギブソン)らはドミニクを取り戻すため、最大の敵デッカート・ショウ(ジェイソン・ステイサム)と手を組むが……。




感想を一言で言うと面白かった、です。

大ヒットシリーズなので、製作費も『スターウォーズ・ローグワン』を遥かに凌駕しているらしいですし、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル、ルーク・エヴァンスら続投組のほか、オスカー女優のシャーリーズ・セロンとヘレン・ミレン、クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドなど、他の作品なら主役をはれる豪華キャストが新たに参戦しています。

本作は主役のドミニクがファミリーを裏切るという衝撃の設定ですが、その裏には身内を大切にする彼の優しさがあり、サスペンス的要素も盛っていて楽しめました。

ワイルドスピードの肝となるカーチェイスシーンも、今回はキューバ、ニューヨーク、アイスランドなどを舞台に、大迫力の展開で、最後に潜水艦とのバトルは、ここまでやるか、と驚かされました。

しかし久しぶりに登場したエレナ(エルサ・パタキ)の扱いは余りにも可哀想すぎますし、何度かブライアンの名前だけが出てきた事に、一抹の寂しさを感じてしまいました。
ファミリーの中で一番スタイリッシュだった彼の不在を今回はジェイソン・ステイサムが埋めた感じでしたが、何かしら映画『トランスポーター』を観ているような錯覚を覚えてしまったことも否めません。

クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドは日本車を駆っていましたが、全然ポール・ウォーカーの代わりにはなっていませんでしたよ。

この作品の評価は85点です。
この先2作品が制作されるそうですから、まだまだ楽しみは尽きません。




  1. 2017/05/24(水) 19:58:57|
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映画 『パッセンジャー』

SF映画の中でも特に宇宙物が大好きなので、現在公開されている『パッセンジヤー』は見逃すことができない作品でした。

しかしマスさんはこの手のSF映画は興味がないので、今回は一人で見に行きました。

あらすじ
近未来、5,000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が、人々の移住地に向かうべく地球を出発。到着までの120年、冬眠装置で眠る乗客と乗員のうちエンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが、予定より90年も早く目覚めてしまう。絶望的な状況を打破しようとする二人は、次第に思いを寄せ合うものの、予期せぬ困難が立ちはだかり……。




この作品は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュラシック・ワールド』そして最近では『マグニフィセント・セブン』などに出演しているクリス・プラットと、『X-MEN』シリーズや『ハンガーゲーム』シリーズで人気をはくし、『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を獲得したジェニファー・ローレンスが演じています。
この超人気のハリウッド俳優の二人が演じる本作は、SF版の『タイタニック』と評判になっていて非常に期待が高鳴りました。

見る前から『インターステラー』や『オデッセイ』といった名作SF映画に肩を並べる作品だろうと、勝手に思い込んでいたのですが・・・・・・・・・・・

確かに壮大な宇宙船内や、深淵な宇宙空間、赤色巨星の『アークトゥルス』の超美しい映像など、SF映画としての映像美は凄かったです。
しかしそれはこの映画のほんの一部分でしかなく、ほとんどが二人のラブロマンスに終始していて、最後の緊迫するシーンもある意味、簡単に収まってしまうので、SF映画として物足りなさを非常に感じました。


それに一番の問題はジムのある行動です。
ネタバレになるので書けませんが、ここで気持ちが引いてしまうと、物語の最後まで引っかかりがあって楽しめません。
私が正にその状態でした。

何か、ヒロインのオーロラは【ストックホルム症候群】にでもかかっていたのですかね?
カップルで見に行くと、後で賛否両論語り合える内容だと感じました。

この映画の評価は75点です。
二人の演技についてはとても良かったですよ。

  1. 2017/04/13(木) 18:00:00|
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映画 『キングコング:髑髏島の巨神』

子どもの頃は怪獣映画が大好きでゴジラ、ガメラの新作が封切りされると勇んで見に行ったものです。

昨年の『シンゴジラ』も邦画としては頑張ったと思いますが、怪獣映画と言うより、災害シュミレーションが前面に出ていて、ゴジラの登場シーンが少なかった点が消化不良でした。

そこで出てきたのがハリウッド版で確か3回目のリメイクとなる『キングコング』です。
従来の物語は、最後にマンハッタンの高層ビルに登って、飛行機の銃撃を受けて死んでしまうのですが、あれは余りにもキングコングが可哀想でちょっと好きになれません。

でも今作は髑髏島の中だけの物語ですし、2020年の『ゴジラ対キングコング』の前哨戦とも言える作品と知っていますので、安心して見ることができました。



あらすじ
コンラッド(トム・ヒドルストン)率いる調査遠征隊が、未知の生物を探すべく、神話上の存在とされてきた謎の島に潜入する。しかし、その島は人間が足を踏み入れるべきではない“髑髏島”だった。島には骸骨が散乱しており、さらに岩壁には巨大な手の形をした血の跡を目撃する。そして彼らの前に、神なる存在であるキングコングが出現。人間は、凶暴なキングコングに立ち向かうすべがなく……。


この作品の監督は、主にテレビシリーズに携ってきたジョーダン・ヴォート=ロバーツと言う方ですが全然知りません。
調査遠征隊のリーダーを『マイティ・ソー』シリーズなどのトム・ヒドルストンが演じています。
あのロキ役の情けない印象が深い俳優でしたが、時期007の候補にもなっているらしく、結構存在感があると感じました。
ヒロインは。『ルーム』という作品における迫真の演技が強烈に記憶に残っています。
そして軍の指揮官役はあのおっかない顔のサミュエル・L・ジャクソン。仁王立ちでキングコングを睨みつけるシーンは凄まじい殺気を感じました。

作品の時代背景はベトナム戦争の末期、何やら『地獄の黙示録』を彷彿するヘリの編隊飛行で髑髏島に突入していきます。
そこから完膚無きまでにキングコングにやられてしまうのですが、キングコングは従来の作品より更に巨大になり、向かうところ敵なしと言った感じでした。

キングコングの敵役は顔が骸骨のようなスカル・クローラーと言う怪獣で、地底から出てくる設定は『パシフィック・リム』を思わせます。
他の怪獣たちの造形もなかなか凝っていて、髑髏島の禍々しさを良く表していました。

まあ、はっきり言って怪獣映画はそのバトルシーンがいかに迫力あるかが、作品の評価と繋がります。
その点、今作は怪獣映画好きには完全にツボにはまる作りだと思いました。

余談ですが、エンドロールの後に、心躍る仕掛けが待っていますので、最後まで絶対に席を立たない方がいいですよ。

この作品の評価は90点です。
ただしデート向きの映画じゃないですよ(笑)



  1. 2017/04/07(金) 18:27:00|
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映画 『ラ・ラ・ランド』

レイトショーで映画『ラ・ラ・ランド』を観てきました。
第89回アカデミー賞では『タイタニック』(1997年)、『イヴの総て』(1950年)に並ぶ史上最多14ノミネート(13部門)を受け[9]、監督賞、主演女優賞(エマ・ストーン)、撮影賞、作曲賞 、歌曲賞(「City of Stars」)、美術賞の6部門を受賞した作品です。

この作品は個人的には傑作と評価している『セッション』を作ったデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリーです。
女優の卵のミア(エマ・ストーン)とジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の出会いから恋のてん末までを、華麗な音楽とダンスで表現するミュージカル仕立ての映画です。

あらすじ
何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。




昔は唐突に歌や踊りのシーンが出てくるミュージカル映画が大の苦手でしたが、マスさんに感化されて多くのミュージカル作品を観てから、歌と踊り満載で楽しいこの手の作品が好きになりました。
そんな訳で今回はマスさんと一緒に観に行きました。

本作はアカデミー賞の作品賞は惜しくも逃しましたが、しばらくぶりに映画を観て高揚感を沸かせてくれる作品に出会った感じです。

描いている世界はフランスやハリウッド黄金期のミュージカル映画をリスペクトしながら、それを現代の風景に上手く落とし込んでいます。
リアルな現実世界から急にファンタジーの世界へ誘うチャゼル監督の脚本と演出は変幻自在で、夢の世界へ観客を連れて行ってくれます。

オープニングのハイウェイでのミュージカルシーン、マジックアワーを背景にしたタップダンス、天文台のプラネタリウムでの飛翔、そして圧巻は適わなかった夢の世界が走馬燈のようにかけめぐる15分間のラスト。

このラストシーンは人によってとらえ方が異なると思いますが、最後の二人の表情がお互いを思いやる気持ちを表現していて、胸がキュンとなってしまいました。

本作は劇中のほとんどの曲がオリジナル作品と言います。
今まで興行収入のよかったミュージカル映画(例えば『シカゴ』や『レ・ミゼラブル』)などはブロードウェーで流行ったミュージカルの映画化ですが、オリジナル曲で勝負し、大当たりした本作は素晴らしいと思います。
実際に聴いてみると、どの曲も一度聴いたらフレーズが記憶に残る素晴らしい曲ばかりです。

日本人にはミュージカル映画はあまり評価されない感じがしますし、ネットのレビューを見ても『理解できなかった。』という意見も多いですが、本作は私とマスさんにとって観てとても満足できた作品でした。
楽しく、カラフルで、切ない。ずっと大切にしたいイイ作品に出会えました。

私の評価は95点です。

マイナス5点については、『女性は現実的だな。』と感じたところです。

  1. 2017/03/10(金) 18:00:00|
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映画 『トリプルX:再起動』

お気楽なエクストリーム系アクション映画、『トリプルX:再起動』を観てきました。

NSAのシークレットエージェントの活躍を描いて、かつてヒットを飛ばした『トリプルX』の3作目に当たる本作は、再びヴィン・ディーゼルを主演に迎えて再起動しました。

第一作目が結構私のツボにはまり、好きな作品だったので、今回の公開も楽しみにしていました。

あらすじ
エクストリームスポーツのカリスマにして、腕利きシークレットエージェントとしても名をはせたザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)に再びNSA(国家安全保障局)から声が掛かる。今回の彼の任務は、危険な敵の手に渡ってしまった世界中の軍事衛星装置を奪還すること。ザンダーはNSAがそろえた精鋭部隊を一蹴し、新たにチーム“トリプルX”を編成する。




出演者を見ると、本作は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に出演した香港のアクション俳優ドニー・イェン、名優サミュエル・L・ジャクソン、タイからは「ワイスピSKY MISSION」でも組んだトニー・ジャー、そしてFCバルセロナ所属のサッカーブラジル代表のネイマールも参加する豪華な布陣です。
今の時代は中国やアジアを意識した出演者じゃないと、儲けが出なくなっているのでしょうね。
まあ私はそれについては全然違和感がないのでイイですが・・・

でもこのシリーズの二作目、大コケした『トリプルX ネクスト・レベル』ではザンダー・ケイジは死んだ事になっているので、また復活した点では変な感じがします。
おそらくヴィン・ディーゼルの当たり役の『ワイルド・スピード』が後2作品で完結するようなので、プロデューサーを兼ねるヴィン・ディーゼルにとっては『トリプルX』で再び稼ぎたいという大人の事情もあるのでしょうね。

でも本作はトリプルXというチームの人間が唐突に多くでてくるので、一人一人に感情移入できず最後まで突き進んでしまった感があります。
この点はチームを家族同様として感情を深化させた『ワイルド・スピード』のような物語の面白さがありませんでした。


しかしアクション映画としては『キングスマン』並みに迫力満点だったので、何も考えずにアクションシーンを楽しむ映画でしょうね。

私の評価はちょっと厳しく65点です。
夏に公開される『ワイルド・スピード』の新作が楽しみです。


  1. 2017/02/24(金) 21:54:34|
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映画 『マグニフィセント・セブン 』

黒澤明の傑作『七人の侍』と同作をリメイクした『荒野の七人』を原案にした西部劇『マグニフィセント・セブン』を観てきました。

『荒野の七人』の原題は『THE MAGNIFICENT SEVEN』なので、原題的にはまったく同じです。
『マグニフィセント』の意味を調べてみますと、「壮大な、雄大な、豪華な、すばらしい、見事な、格調の高い、崇高な」などの意味があるようです。
自分の命を賭して農民達を守ろうとする姿勢は正に崇高な存在でしょうね。



あらすじ
悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)によって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。住民の一人であるエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)、流れ者、拳銃の達人といった7人の男を雇って、バーソロミューの手から町を救い出すように頼む。金のためと割り切って戦いに身を投じるサムやジョシュだったが……。


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黒澤明の『七人の侍』(1954年)はハリウッドの巨匠と呼ばれる監督でも、あの完成度に達する作品は滅多にお目にかかれないと思っていますが、そのリメイク版『荒野の七人』(1960年)も個人的には大好きな作品です。

そんな訳で今回のリブート作品には大いに期待していました。
『荒野の七人』に比べると、7人のメンバー構成が多様な人種に置き換えられ、時代の変化に従った変更点が観られます。
無法者も実業家が金鉱の採掘を目当てに村人を村から追い出そうと言う動機に変わっていて、以前の作品のような農作物の搾取でななくなりました。
肝心のガンアクションですが、七人のガンファイトもそれぞれに個性を出しています。

しかし如何せん映画の尺の問題もあり、各々のガンマンが村を守る動機が弱い。
金のためと称するなら、当時の金銭価値で幾ら報酬があるのか、それを見ている人に示して欲しかったです。
村民たちからの懇願を受けて村を守ると意気に感じるシーンもないまま、だらだらと仲間になっていくのは違和感がありました。

最後にリーダーであるサム(デンゼル・ワシントン)が復讐と言う思惑があって戦いに加担したことが判明しますが、他のメンバーはその私怨に巻き込まれたような感じがしてすっきりしません。

それに『七人の侍』の最後の肝である「負け軍だったな、勝ったのは農民・・・云々」が表現されていなかった点が残念でした。
でもエンドクレジットであの名曲が聴けたのは最高でしたよ。

評価は70点です。

  1. 2017/02/03(金) 21:59:24|
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映画 『沈黙 -サイレンス-』



遠藤周作の小説「沈黙」を、巨匠マーティン・スコセッシが映画化した歴史ドラマ『沈黙 -サイレンス-』を見てきました。

私は小説は読んだことないのですが、キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる江戸時代初期の日本を舞台に、来日した宣教師の衝撃の体験を描き出すこの作品は、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどのアンドリュー・ガーフィールドをはじめ窪塚洋介や浅野忠信ら日米のキャストが共演していて非常に興味を惹かれた作品でした。

あらすじ
17世紀、江戸時代初期― ポルトガルで、イエズス会の宣教師であるセバスチャン・ロドリゴ神父(アンドリュー・ガーフィールド)とフランシス・ガルペ神父(アダム・ドライヴァー)のもとに、日本でのキリスト教の布教を使命としていたクリストヴァン・フェレイラ神父(リーアム・ニーソン)が日本で棄教したという噂が届いた。尊敬していた師が棄教したことを信じられず、2人は日本へ渡ることを決意する。
2人は中国・マカオで日本人の漁師にしてキリシタン(キリスト教徒)であるキチジロー(窪塚洋介)の手引きにより、日本のトモギ村に密入国する。そこでは隠れキリシタンが奉行の弾圧に苦しみながらも信仰を捨てずに祈り続けていた。司祭はなく、「じいさま」と呼ばれる村長のイチゾウ(笈田ヨシ)だけが洗礼のみを行えるという環境だった。2人は村人達と交流を交わし、布教活動を行っていく。キチジローはかつて弾圧を受け、踏み絵により棄教を示したが、自分以外の家族は踏み絵を行えず、眼前で処刑されたのだという。罪の意識を背負い苦しむキチジローは自分の村である五島列島にも2人の宣教師を招き、布教を広める。そこでフェレイラの手掛かりも掴み、任務は順調かと思えた。
しかし、キリシタンがトモギ村に潜んでいることを嗅ぎ付けた長崎奉行・井上筑後守(イッセー尾形)が村に訪れ、2人の宣教師の身柄を要求した。村人達は必死に匿ったが、代償としてイチゾウ、キチジロー、そして敬虔な信者であったモキチ(塚本晋也)を含む4人の村人が人質となった。奉行は踏み絵だけではキリシタンをあぶり出すことは困難と考え、「イエス・キリストの像に唾を吐け」と強要した。4人の内キチジローを除く3人は棄教しきれず、処刑されることとなった。
自分達を守るために苦しむ信者達を見てロドリゴは苦悩する。「なぜ神は我々にこんなにも苦しい試練を与えながら、沈黙したままなのか―?」





感想
観ていてスカッとする類のエンタメ作品ではありません。
しかし重く心に残る作品でした。

この作品の背景になる江戸時代初期のキリシタン弾圧の歴史に疎いと、何故、江戸幕府があれほど惨いキリシタンの処刑や拷問を行っていたのか理解に苦しみます。
私もネットで幾つかそれらの知識を得た上で映画に臨みました。
その上で観てみると、残虐の限りをつくした幕府側が、その体制固めのための神仏中心の思想統制と、鎖国の口実作りに、キリシタン禁制を計った末の行為と理解できます。
面白いことに迫害された宣教師やキリシタンの苦悩の歴史の他に、体制側の捻じれた価値観も浮かび上がらせている点が、斬新な切り口を思いました。

信者たちの苦境に一筋の救いの光も見出せない主人公の苦悩は、「人間が こんなに 哀しいのに 主よ 海があまりに 碧いのです」の言葉に集約されています。
最後に信者を救う彼の優しさ、そして原作にはない彼の敬虔さを象徴するラストは心を揺すられます。

しかし信仰のために彼ら自身が命を賭す意味が私にはどうしても理解できませんでした。
「死ねば現世の苦しみから逃れハライソに行ける。」
劇中でこの信者の思い違いをガルペ神父(アダム・ドライヴァー)が否定するシーンがありましたが、何故当時の宣教師たちは信者の殉教を今のイスラム国のごとく許したのでしょうか?
これは仏教信仰がメインの日本人には分からないことだと思いますし、私がこの時代のキリシタンなら、絶対にキチジローのような心の弱い人間であったと思います。

この作品の評価は85点。
非常に重く、作家性の高い作品なので、ハリウッドのエンタメ映画好きには向かない作品です。


  1. 2017/01/27(金) 20:59:15|
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映画 『MERU/メルー』

単館公開しかしないと思い、映画館で観るのを半ば諦めていた山岳ドキュメンタリー映画『MERU/メルー』がまさかのシネコン:ムービックス利府で公開されたので早速観に行ってきました。

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ストーリー
ビッグウォール・クライミング――それはリスクも見返りも大きい危険なギャンブル。聖河ガンジスを見下ろすインド北部のヒマラヤ山脈、メルー中央峰にそびえる“シャークスフィン”のダイレクトルートは、クライマーにとって究極の勲章となり得る難攻不落の岩壁。過去30年間、一人の成功者も出していない、もっとも困難な直登ルートだ。
手ごわい難所が連なるこの6,500メートルの峻峰は、百戦錬磨のクライマーにとっても悪夢でしかなく、だからこそ挑戦意欲をかき立てる。90キロの登攀具や食料の入った荷物を背負いながら、雪と氷と岩に覆われた1,200メートルのテクニカルな山肌を登攀することは、チャレンジの入口でしかない。真のシャークスフィンが姿を見せるのはその先。それはクラックや足場がほとんど存在しない、垂直にそびえる花コウ岩。450メートルに及ぶ文字通りの“壁”だ。
ベストセラーとなった『空へ―悪夢のエヴェレスト』の著者ジョン・クラカワーは言う。「メルーを制するにはアイスクライミングが巧いだけでは駄目だ。高度に強いだけでもダメ、ロッククライミングの技術だけでも足りない。これまで多くの優秀なクライマーたちがその壁に挑み、敗れてきた。それは今後も変わらない。メルーはエヴェレストとは違う。シェルパを雇ってリスクを人任せにはできない。まったく別次元のクライミングなんだ」。
2008年10月、コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人はメルー峰へ挑むため、インドに到着した。7日間のはずだった登山は、巨大な吹雪に足止めされ、20日間に及ぶ氷点下でのサバイバルへと変貌。過去の多くのクライマーたちと同じく、彼らの挑戦は失敗に終わった。難攻不落の山頂まで残りわずか100メートルのところで。
敗北感にまみれたアンカー、チン、オズタークの3人は、二度とメルーには挑まないと誓い、普段の生活へ戻っていく。ところが故郷へ帰ったとたん、肉体的にも精神的にも苦しい数々の苦難に見舞われる。一方、心の中のメルーの呼び声が止むこともなかった。そして2011年9月、コンラッドは2人の親友を説得し、シャークスフィンへの再挑戦を決意。それは前回以上に過酷なチャレンジとなった……。
友情、犠牲、希望、そして人間の奥底に眠る、原始的な冒険心について描いた、壮大なスケールの映像美で綴られる山岳ヒューマン・ドキュメンタリー。


感想

ヒマラヤの8000m超えのジャイアントなら山を志す方なら名前は聞いているでしょうが、この作品の舞台となったメルーという山は全く知りませんでした。
その写真を見てびっくり。最高峰はおそらく左に連なる峰でしょうが、メルー中央峰にそびえる“シャークスフィン”は名前通り鮫のひれを立てかけたような壮絶な岩峰となっています。(下の画像で中央の尖った峰です。)

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この難攻不落のリッジをダイレクトに登攀するなんて想像もできません。

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でもアメリカ国籍のこの命知らずの三名(コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズターク)は幾多の試練を克服し、終に陥落させてしまうのですね。

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2012年に『アンナプルナ南壁 7,400mの男たち 』というアンナプルナ南壁における救出活動を描いた山岳ドキュメンタリーを見ましたが、それは遭難救助に関わったクライマー達の当時の証言を集めただけの作品で、後味の悪い結末にがっかりした覚えがあります。

しかし本作品は山岳ドキュメンタリーの一つの完成形で、事実は小説より奇なり、の言葉をこれほど表す作品は今まで見た事もありませんでした。
どうやって撮影したんだ、と誰もが感じる登攀の高度感や迫力は言うまでもなく、更なる困難を克服して再び山に挑む姿には驚きました。

山好きの方なら是非映画館の大スクリーンで観ていただきたい作品です。

久しぶりに本格的な山岳映像を堪能させてくれ、後味も凄くいい作品でしたので評価は90点です。

  1. 2017/01/23(月) 21:44:00|
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映画 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

SFシリーズ『スター・ウォーズ』のサイドストーリーで、本日から公開が始まった『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を見てきました。



あらすじ
帝国軍の誇る究極兵器デス・スターによって、銀河は混乱と恐怖にさらされていた。窃盗、暴行、書類偽造などの悪事を重ねてきたジン(フェリシティ・ジョーンズ)は反乱軍に加わり、あるミッションを下される。それはデス・スターの設計図を奪うという、困難かつ無謀なものであった。彼女を筆頭に、キャシアン(ディエゴ・ルナ)、チアルート(ドニー・イェン)、ベイズ(チアン・ウェン)、ボーティー(リズ・アーメッド)といったメンバーで極秘部隊ローグ・ワンが結成され、ミッションが始動するが……。


ルーカスフィルムがディズニーに買収され、昨年の『スターウォーズ フォースの覚醒』に引き続き、これからしばらくの間、年末にスターウォーズ関連の映画が毎年公開されます。

今回の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』はエピソード1~7の本編とは離れたスピンオフの作品です。
内容はエピソード3と4の間、エピソード4のオープニングの10分前までのお話です。

エピソード4:新たなる希望のオープニングクロールで下記のように書かれています。

『時は内乱のさなか。凶悪な銀河帝国の支配に反乱軍の秘密基地から奇襲を仕掛け帝国に対し初めて勝利を収めた。更にその戦闘の合間に反乱軍のスパイは帝国軍の究極兵器の設計図を盗み出すことに成功。それは”デス・スター”と呼ばれ惑星をも粉々にするパワーを持つ宇宙要塞基地だった。凶悪な帝国軍に追われながらレイア姫は盗み出した設計図を手に故郷へと急いだ。人類を救い銀河に自由を取り戻すために....』

この作品はエピソード4の言葉少ないオープニングクロールをより深く掘り下げた内容なんです。

しかし今までスターウォーズ関連のスピンオフ作品は『エンドア』と、CGアニメの『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』などが公開されていますが、どちらの作品も適当に作った感が大きく、とても評価に耐えるものではありませんでした。

今回の『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』も同様の薄っぺらい内容なのか、とあまり期待しないで見たのですが・・・


ところが見てみるとびっくり。
この作品、前回の『スターウォーズ・フォースの覚醒』より遥かに素晴らしい出来です。
まあ、『フォースの覚醒』は三部作ということで、前回は旧登場人物の顔見せ興行的な位置づけと捉えるのが妥当で、まだ評価できませんが、今回の『ローグ・ワン』は本編との繋ぎも完璧で、この作品自体をエピソード4としても良いと感じるほどでした。

ジェダイは皇帝に粛清されてしまい、いない時代のお話で、ライトセーバーによる立ち回りはダースベイダーの出演シーンだけですが、ラストの地上と宇宙にまたがる戦闘シーンは過去のシリーズ作品を凌駕する大迫力で、それを見るだけでも価値があります。

それにXウィングのパイロットや、デススターの計器など、40年前の作品を完全に再現していて、スターウォーズオタクを自負するギャレス・エドワーズ監督のこだわりが良くでていました。
これ以上書くとネタバレになってしまうので控えますが、ターキン総督がCGで再現されていたり、エピソード4でちょい役で出ていた人?が出演していたりと、小ネタ満載なので、それを探すのも楽しかったです。

ある意味、スターウォーズのファンでないと、話についていけない点はありますが、私にとっては非常に満足できる内容の映画でした。

評価は90点です。
エピソード3以上に切なくなってしまう作品でした。





  1. 2016/12/16(金) 23:57:08|
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映画 『疾風ロンド』

いろいろ頭の中がパニックを起こしそうな仕事が続き、ゆるい映画でも観にいこうと考えて、スキーやスノボの滑走シーンを予告編でやっていて、気になっていた『疾風ロンド』を観てきました。

この作品は「容疑者Xの献身」など数多くの著作が映像化されてきた直木賞受賞作家・東野圭吾の小説を映画化したものですが、彼の作風では珍しいコメディタッチの作品です。

あらすじ
大学の研究施設の違法生物兵器「K-55」が盗難に遭い、さらに国民を人質に身代金3億円を用意するよう脅迫メールが届く。残された時間は4日間、主任研究員の栗林和幸(阿部寛)はひそかに兵器を探索するという任務を依頼されるも、手掛かりはゼロ。そんな折、犯人死亡というまさかの事態にぼうぜんとしながらも大惨事を回避すべく、犯人の遺品をヒントに国内屈指の規模を誇るスキー場へと向かう。




野沢温泉スキー場が舞台の雪山サスペンスなら見ないと後悔する、と意気込んで観に行きましたが、いやはやこれは一言で言って珍作でした。

阿部寛のコメディタッチの作品は『トリック』や『テルマエ・ロマエ』が直ぐに連想されますが、本作もほぼ同系列のすっとぼけた笑いを提供してくれます。
しかし『トリック』では仲間由紀恵、『テルマエ・ロマエ』では上戸彩という、いい突っ込み役がいたのですが、本作ではそれらの女性に当たる役回りの人がいないので、阿部寛のピン芸人的なお笑いに終治し、笑いのインパクトに欠けた感じがしました。
あえて言えばムロツヨシがその役回りなんでしょうけど、阿部寛との絡みのシーンが少なすぎるんです。

結局、この作品の主題は家族の絆を確かめるという一点に終息しますが、肝心の違法生物兵器探索の切迫感が薄いので、その点では消化不良に陥ってしまいました。

でもスノボ協議でオリンピックを目指す女性役の大島優子の滑りはなかなかのもので、特に「SNOW WARS」と称する滑走中のストックでの戦いは最高に面白かったです。

まあ、頭が疲れた時に、くすくす笑えるこんな映画の存在は助かります。

評価は以前行った野沢温泉の温泉街の風景が少しだけ見られたので、その点が嬉しくなって60点です。



  1. 2016/11/29(火) 22:14:32|
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映画 『この世界の片隅に』

ネットで絶賛されているアニメ『この世界の片隅に』を観てきました。

こうの史代のコミックをアニメ化したドラマだそうですが、原作を読んでいないので、その内容がどんなものか予告編を観ただけでは判断がつきませんでした。
監督は映画『マイマイ新子と千年の魔法』という作品を世に送り出した片渕須直さんと言う方ですが、この監督作品も未見なので、初めて聞くお名前でした。

映画の内容は予告編から判断すると、戦時中の広島県呉市のお話のようで、ジブリの高畑勲監督の『火垂るの墓』を連想させるような作りなのかな?と感じていて、あの内容だと気持ちが落ち込んでしまうなぁ~と、ちょっと引き気味な感じで観に行ったのです。



あらすじ
1944年広島。18歳のすずは、顔も見たことのない若者と結婚し、生まれ育った広島の江波から20キロメートル離れた呉へとやって来る。それまで得意な絵を描いてばかりだった彼女は、一転して一家を支える主婦に。創意工夫を凝らしながら食糧難を乗り越え、毎日の食卓を作り出す。やがて戦争は激しくなり、日本海軍の要となっている呉はアメリカ軍によるすさまじい空襲にさらされ、数多くの軍艦が燃え上がり、町並みも破壊されていく。そんな状況でも懸命に生きていくすずだったが、ついに1945年8月を迎える。


この作品を観終わって、とにかく心暖かい気持ちに包まれました。
悲惨な戦争の描写が入る内容で、主人公のすずにも不幸な出来事があるのですが、とても素晴らしいエンディングを迎えます。
最初に言っておきますが、この作品は10年に一度出るかどうかの大傑作です。

今までの戦争映画と言うとバイオレンス的な描写がクローズアップされるし、お涙頂戴の過剰演出が逆にうさん臭く感じてしまうものなのですが、この作品はそれと真逆なアプローチを取っています。

物語の2/3はすずの子ども時代から、18歳で嫁いで、戦局の悪化により物資が滞り食糧難になって家のやりくりが厳しくなるまでの日々の生活が淡々と語られます。
淡い水彩画調の背景画が、ゆるやかに時間が流れるあの時代の感じを良く出しています。

市井の人々の戦時中の生活を題材にした映画を観たのは初めてかもしれません。
主人公のすずの、頑張っても頑張っても苦しくなる生活に文句ひとつ言わず、自分の知恵で何とか乗り切ろうと、明るさを保ちながら奮闘する姿はとても健気に見えます。

そして昭和20年(1945年)8月が来ます。
軍事基地があった呉は連日激しい空襲に見舞われ、気持ちが休まる暇もありません。
そこから20km離れた広島は・・・・・・・・・・

この作品は女優ののん(能年玲奈)の出世作『あまちゃん』の東日本大震災へのカウントダウン的な描き方に近い側面を有しています。あの作品もコメディタッチで進むドラマの終盤に震災と言う対局のドラマをはめ込みました。
でも最後は復興の希望に燃えた明るいエンディングになっています。

今回の『この世界の片隅に』も悲しい出来事で明るさを失った主人公のすずに対して、最後に明るい希望を与えて終わります。観終わった後もじわじわと感動の余韻が続き、すずが現実に今の時代まで生きているような錯覚に陥ります。

のんは声優ではありませんが、おっとりした性格のすずに乗り移ったような素晴らしい演技を見せてくれました。
のんの起用なくして、この作品の成功もなかったと思います。
そして全ての音楽を担当したコトリンゴも良かったです。
キリンジのライブで見たアグレッシブな演奏とは対極の、ゆったりとした映像にマッチした音楽を作っていました。

今年は『シン・ゴジラ』、そして空前の大ヒットとなった『君の名は。』が公開され、邦画の当たり年と言われています。
でも年末近くなって、良作だったその2作品を遥かに超越する大傑作を観れて、とても満足できる年になりました。

作品の良い点を語り過ぎると完全にネタバレの域に入ってしまうので、これ以上の感想を書くのは躊躇われますが、とにかく観れるチャンスのある方は是非映画館に足を運んで観てください。(公開されているシアター数の少ないので。)
実写映画でなく、アニメだから成し得た表現を最大限に利用して、素晴らしい芸術作品に仕上がっています。

私の評価は100点です。長く日本映画の良作として語り継がれている作品だと思いますよ。






  1. 2016/11/19(土) 22:55:57|
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映画 『スター・トレック BEYOND』

大好きなシリーズ物の映画であるスタートレックの最新作『スター・トレック BEYOND』を観てきました。

シリーズを再構築したJ・J・エイブラムスは今回制作に当たり、『ワイルド・スピード』シリーズで有名なジャスティン・リンは新たな監督になった作品です。

あらすじ
カーク船長(クリス・パイン)率いるエンタープライズ号は、未踏の星に不時着した探査船を捜索していた。すると突然、謎の異星人・クラール(イドリス・エルバ)がエンタープライズ号を襲撃。カークたちは脱出するも、艦は墜落し、クルーは散り散りになってしまう。不時着した見知らぬ惑星で、カークは約100年前に消息を絶ったエディソンが乗艦していたフランクリン号を発見。そこには、あるものが残されていた。




スタートレックは過去にTVドラマとして日本では1969年4月より『宇宙大作戦』というタイトルで放送していました。
私も『宇宙家族ロビンソン』とともにTVに齧りついて見ていたものです。

但し、スタートレックはどちらかと言うと、今ではとてもプアに感じるスタジオセットの中で、エンタープライズの乗員が長々と話をしている印象しかありません。
当時の特撮技術では迫力ある戦闘シーンの映像は難しかったのでしょうね。
私の場合は後に登場するスターウォーズの方に熱狂してしまったタイプです。

でもJ・J・エイブラムスが手掛けたの「スター・トレック」は最良の形のリブートとして構築されていて、スタートレックの真の面白さを再確認させてくれました。
トレッキーと称されるスタートレックオタクの方々は、以前の話とかなり違った展開に批判的な意見を持つ人もいるようですが、平行宇宙を描いている作品なので、別な話の展開になるのは当然と思います。
それに結末が予想できない方が、面白いに決まっています。

今回の作品は過去2作品と異なり、エンタープライズのクルー全てに見せ場を与えて、チームプレイで難局を乗り切るところを見せてくれました。
TVシリーズであったスポックとマッコイのどつき漫才の様な掛け合いも出てきて、見ていてとても楽しくなりました。
アメリカではあまり評価が高くなかった作品のようですが、私は面白かったので評価は80点です
マイナス20点は、あんなに早いタイミングでエンタープライズ号を破壊して欲しくなかったためです。

余談ですが、チェコフを演じたアントン・イェルチンが急逝してしまった事はとても残念でした。
ご冥福をお祈りいたします。


  1. 2016/10/31(月) 19:18:36|
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映画 『君の名は。』

何か古風なタイトルの映画『君の名は。』は、『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』などの秀作をクリエイトした新海誠が監督と脚本を務めた最新作アニメです。

今までの新海監督の作品は小スクリーンにて単館上映される一部の熱狂的なファンのみ訴求する作品でしたが、本作品は東宝が配給し大手シネコンで上映される、新海監督としてはメジャーデビューの作品になっています。

そんな訳でキャラクターデザインに『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズなどの田中将賀、作画監督に『もののけ姫』などの安藤雅司など日本アニメ界の錚々たるメンバーがバックアップしていて、新海誠ファンの私も大いに期待した作品でした。



あらすじ
1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉は、町長である父の選挙運動や、家系の神社の風習などに鬱屈(うっくつ)していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが……。


実は予告編を見て、従来の繊細なキャラクターとは異なる流行りの、言い換えれば現代的なフォーマットのキャラクターデザインになってしまい一抹の不安を持っていました。
そして実際に鑑賞してみると、その不安は的中、何か細田守監督の『時をかける少女』や『サマーウォーズ』を見ているような既視感覚を持ってしまいます。

新海監督の独壇場である、日本アニメ内でも稀有な珠玉の背景描写はそのままなんですが、ドタバタ動くキャラが背景から浮いている感じがしました。

話の内容は最後が新海監督作品で初めてのハッピーエンドで終わり、鑑賞後の爽やかさは非常に良かったですが、話の展開が性急過ぎて少し置いてけぼりを喰った感じです。

下記の点が決定的に漏れているんです。
●二人はどんなきっかけでお互いを好きになったのか?
●何故心と身体が入れ替わる対象がこの二人でなければいけなかったのか?
●主題歌で煩いくらい連呼している『前前前世』からの赤い糸の繋がりが一切表現されていない。
●スマホに日記つけているのに、時間軸が違っている事に気づかないのはおかしい。
●彼女が最後に父親を説得しているシーンがなく、父親の変節の理由が全く不明。

などなど、観た人がそこは脳内補完して下さいといった非常に投げやりな作りが鼻につきました。

それに私は全然知らなかったのですが、音楽を担当したのがRADWIMPSとかいう4ピースロックバンド(最近の二十歳以下に絶大な人気を誇っているらしい)で、劇中に何曲も歌入りでやかましく入ってくるのだから、これには参ってしまいました。
新海作品は過去に音楽を担当していた天門との相性が抜群だったので、完全に時代にこびた売れ線を狙った起用と感じます。
はっきり言ってアニメ映画はミュージシャンのMVじゃないんだから、その点では全く評価できません。
過去に『秒速5センチメートル』のラストで使用した「One more time, One more chance」(山崎まさよし)や、『言の葉の庭』のラストを盛り上げた大江千里のカバー曲「Rain」(秦基博)の名曲と比べたら、主題曲の持つ力が決定的に劣っていると感じました。

以上、本作品の欠点を挙げましたが、後半から一気に動き出す展開や、『秒速5センチメートル』における鬱的なラストを明るくリニューアルしたような内容なので、今回は一般にも評価が高い作品になったと思います。
この作品の興行成績は最終的に60億円にもなりそうな大ヒットだそうです。
観ていた方々のほとんどは大学生以下の年代だったので、私のようなおんつぁんはターゲット外だったのでしょうね。

いろいろ作品の気に入らないところを羅列しましたが、私的には新海監督の究極の美しい背景描写を大きなスクリーンで浸れたことは、とても嬉しく感じるのでした。
背景画に見入って、一瞬たりとも見逃すまいとスクリーンを注視する作品って他の映画ではありえませんよ。

いろいろプラス・マイナスがあるけど、私的に今回の評価は少し甘めに80点です。
新海誠監督はこのまま売れ線の大衆に迎合した作品しか作れなくなっていくのでしょうか?
まだまだ全盛期の宮崎駿の域まで達していないと感じます。
しかしそのポテンシャルは充分持ち合わせている監督だと思いますよ。


  1. 2016/09/01(木) 18:00:08|
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映画 『X-MEN:アポカリプス』

ハナちゃんが餌をもりもり食べてくれるようになってくれたので、夫婦で夜に外出して映画を観てきました。

お互いに好きな映画シリーズの最新作『X-MEN:アポカリプス』です。

X-MENはマーベルコッミクの人気シリーズの実写化映画ですが、同じマーベルの中でもアベンジャーシリーズは最近は食傷気味で、映画館で観る気がしなくなってしまいました。
しかしこのX-MENに関しては単なるアクションものに終わらず、人間ドラマが濃厚な作りなので、ずっと追いかけています。

この映画はヒットシリーズ『X-MEN』の第6弾にして新三部作の完結編です。
あらすじは、1983年。文明が誕生する数千年前から神として君臨していた、ミュータントの始祖でもあるアポカリプス(オスカー・アイザック)が、突如として長い眠りから覚醒する。数千年ぶりに目にした人間とその文明が、誤った方向に進んでしまったと考えた彼は新しい秩序が必要だと判断。マグニートー(マイケル・ファスベンダー)など、4人のミュータントを率いる。彼の存在と考えを知ったプロフェッサーX(ジェームズ・マカヴォイ)は、ミスティーク(ジェニファー・ローレンス)らと共にその行動の阻止に挑むが……。




前作の『X-MEN:フューチャー&パスト』でウルヴァリンが過去を変えてしまったので、旧三部作の世界が一旦無きものとなってしまいました。
今回の作品は改変された過去から、新たに始まるパラレルワールドの世界なので、その辺を頭の中で整理しないと、いろいろ混乱してしまう内容です。
ある解説では旧作の第一作目に繋がるといった事を書いている評論家の方もいますが、それは間違いで別な時間軸の流れです。

一緒に観たマスさんは敵味方が旧三部作の流れと異なり、急に1980年代の若い頃のミュータントの物語なので、各々のキャラの把握に時間がかかったようです。

まあ、凄い超能力の映像を観ているだけでも楽しいのですが、本作品は超能力のレベルがあまりにも荒唐無稽な表現になってしまったので、ちょっと引いてしまう感じでした。
無双のアポカリプスがいなくても、マグニートの力だけで全世界を滅亡させることが可能です。

敵役のアポカリプスにしても、その潜在能力を全て見せている訳ではないので、とても適わないといった絶望感に乏しい感じでした。邦画の『シンゴジラ』の巨神兵的な破壊シーンの方が、絶望感を嫌というほど見せてくれました。

はっきり言って、前作品でジーンが死ななかった新しい未来のシーンで完結にしてほうが良かったと思いますし、この作品は無理やり制作しか感が濃厚です。

それにウルヴァリンの登場シーンがほんの僅かで、カメオ出演と言われてもいいほどだった点が残念!
さらに他の主要キャラが全て若返ってしまったのに、ウルヴァリンがやけに歳とってみえました(苦笑)

まあ、このシリーズのファンなので、若い頃の主要キャラの活躍を見ただけで満足できましたが、キャラの立ち位置が矛盾点だらけなので、あまり深く物語に入りこむことができず、ちょっと消化不良な作品と言えます。

この作品の点数は70点。
次回作はスピンオフの『ウルヴァリン』関連になるみたいで、これは期待できます。
でもヒュー・ジャックマンの出演はそれで終わりなのかな? 





  1. 2016/08/28(日) 18:00:01|
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映画 『シン・ゴジラ』

『エヴァンゲリオン』シリーズなどの庵野秀明と『進撃の巨人』シリーズなどの樋口真嗣が総監督と監督を務め、日本発のゴジラとしては初めてフルCGで作られた本作『シン・ゴジラ』は、ゴジラ大好きな私にとっては必見の映画です。

さっそく本日観てきましたよぉ~。

あらすじ
東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。その後、海上に巨大不明生物が出現。さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが……。





この作品は今までのゴジラ映画とは全く異なった視点で描かれている点が秀逸です。
現代日本に未知の巨大生物が上陸したさい、政府並びに自衛隊は如何に対処するべきか、という有事シミュレーションをとことん突き詰め、縦割りの現在の政治&行政組織の硬直化がまねく意思決定の鈍足化をあぶりだしています。
それに放射能汚染まで踏み込んで描かれているのは、現政権におもねることなく、映画としての自由な表現を打ち出していて好感が持てます。
特に圧巻だったのは多摩川攻防戦で初めて火器の使用を発動した総理の決断と、そこから始まる激しい攻撃シーンです。
ヘリで空中から遠景で撮ったアングルが素晴らしかったです。

でも褒められる点ばかりではなりません。
300人を超える登場人物と、ほとんどのシーンが会議室及び執務室で占められている点は、カット割りし過ぎの編集も含めてマイナスポイントだと感じます。子どもを連れていったら絶対に飽きてしまうでしょう。
それにほとんどの登場人物が早口過ぎて、セリフが聞き取れないことも多く、演出面で疑問符をつけざるを得ませんでした。

本作品の主役はゴジラそのものですが、その最終造形ははっきり言って私の好みのゴジラ像とはかけ離れています。
一昨年公開されたギャレス・エドワーズ監督の「GODZILLA ゴジラ」の方が活動的で筋肉質溢れた生物としての躍動感が感じると思いました。
それにちょっと懸念していたのですが、熱線放射のシーンはどう見ても巨神兵にしか見えませんよね(笑)

まとまりのない感想を書きましたが、ゴジラ好きは見て損はない映画だと思いますので、評価は75点です。

石原さとみは可愛い女性で、この映画の花にもなっておりますが、米国大統領特使 カヨコ・アン・パタースン役と言うのは無理が過ぎましたね。

  1. 2016/07/29(金) 18:17:42|
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映画 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』

20年前に公開され、地球に攻めてきた侵略者と人類の激突を描いたSF大作『インデペンデンス・デイ』は、当時のVFXやCGの技術技術を駆使した映画で、その迫力に度胆を抜かれてしまいました。
ウィットに富んだセリフと、爽快な話の帰結が素晴らしく、ローランド・エメリッヒ監督の名を広く映画ファンに認知させた良作だと思います。

そして前作での闘いから20年後を舞台に、地球防衛システムを完備した人類が再び侵略者と対峙する本作
『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、前作のファンには絶対外せない作品です。

あらすじ
エイリアンによる地球侵略に人類が立ち向かい、およそ30億人もの命を失いながらも勝利を収めてから約20年が経過した。人類はさらなる襲来に備えようと、エイリアンが残した宇宙船の技術を転用した地球防衛システムを作り上げる。2016年7月、そんな人類を試すようにアメリカ全土を覆うほどの大きさを誇るエイリアンの宇宙船が出現。彼らは重力を自在に操る圧倒的な科学力で、ニューヨーク、ロンドン、パリといった都市を次々と襲撃する。猛攻撃は止むことなく続き、人類存続の要であった防衛システムも無力化してしまう。




余りにも大業なディザスター映画ばかり作ってきたエメリッヒ監督ですが、そのハッタリ的な描写はこの作品で極まった感じがします。
アメリカ大陸級の超ド級マザーシップの襲来により、その機体の内部重力で地表のありとあらゆる建造物やランドマークが持ち上がり、それらが一斉に落下してくる地獄の様相はエメリッヒ監督でしか表現できなかったでしょう。

でも本作品の見せ場はここまででした。

前作はウィル・スミスと言う物語の核となる主人公がいたので、物語の視点がぶれない作りでしたが、ウィル・スミスが出演しない本作は誰が主人公なのか一向に分からない群像劇に終始したので、話の内容がとても希薄に感じました。

あまり詳しく書くとネタバレになってしまいますが、最後は何やらエメリッヒ監督の黒歴史である『GODZILLA』のラストシーンを彷彿させますし、『GANTZ』の様な球体の出現に至っては、『この展開はないだろぅ~!』と苦笑してしまいました。

ネット民の中では中国市場を意識し過ぎる内容、と不評をかっていますが、今やアメリカを凌駕する勢いの中国の映画産業の隆盛を考えると、ビジネスなんだからそれは仕方のない事です。
日本の映画で毎年ヒットするのはアニメ、もしくはイケメン俳優をキャスティングした邦画である点も、ハリウッドがより中国にシフトする原因なんですよ。

話が逸れましたが、元大統領役のビル・プルマンや、技術者役のジェフ・ゴールドブラムなど第1作のメンバーが再結集していて、何か同窓会に出たような感じを味わえたので、今回の評価はおまけして60点です。

しかし何も考えずに凄い映像を楽しむだけなら、夏場の2時間の冷房の効く避暑にはもってこいだと思います(笑)


  1. 2016/07/21(木) 22:06:53|
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映画 『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』

2010年に公開されたティム・バートン監督の『アリス・イン・ワンダーランド』の続編に当たる、
新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』をマスさんと観てきました。

今回監督をされたのはジェームズ・ボビンで、ティム・バートンは製作側に回っているようです。

原題は『鏡の国のアリス』なんですが、その点はほんの僅かしか触れられておらず、今作品は時間の旅がメインの主題になっています。
すっかり大人になったミア・ワシコウスカやジョニー・デップなど前作のキャストが続投し、時間を司るタイムを、『ブルーノ』などのサシャ・バロン・コーエンが演じています。



あらすじ
ワンダー号での3年に及ぶ船旅からロンドンに帰郷した後、青い蝶アブソレムにマッドハッター(ジョニー・デップ)のことを聞いたアリス(ミア・ワシコウスカ)。マッドハッターは、ワンダーランドで死んだ家族の帰りを待っていたのだ。ワンダーランドに着いたアリスは、白の女王(アン・ハサウェイ)たちから頼まれ、マッドハッターの家族をよみがえらせるべく、過去を変えようとする。時間の番人タイム(サシャ・バロン・コーエン)から時間をコントロールできる“クロノスフィア”を盗み、時間をさかのぼったアリスだったが……。


本国アメリカで大コケした評判は聞いていて、こちらの映画レビューでもあまりいい評価を与えられていない作品でしたが、前作は『アバター』が作りだした3Dブームの余勢をかって、家族で楽しめるファンタジー映画のタイミング良い公開だったので、大ヒットしたのは当然と言えます。

でも他人の評判より、ファンタジー映画が大好きな我々にとって、この映画は必見の作品でした。
そんな点も考慮して下記に私の感想を述べるので、多少採点は甘くなっています。

【感想】

前作品はバートンが具現化した奇矯なキャラたちが、極彩色のワンダーランドで繰り広げる奇天烈なアドベンチャー娯楽作でしたが、バートン特有の毒がありすぎる世界観が少し鼻につきました。
頭部をVFXで巨大化させたヘレナ・ボナム・カーター演じる赤の女王が、事あるごとに『首をはねておしまい!』と絶叫するシーンばかり目立ち、見ていてうんざりした思いがあります。
最後のジャバウォッキーとの戦いでは、普通の女の子が、何故突然剣を持って怪物と戦えるスキルがあるのか、唖然として見てしまいました。

しかし今作は前作の様な唐突な話の持って行き方はなく、等身大のアリスの活躍がメインで、しかも話が非常にテンポ良く進むので、お話にドンドン引き込まれていく感じでした。

それに白の女王(アン・ハサウェイ)と赤の女王の幼少期から続く確執にも触れられていて、何で赤の女王が極悪になったか、やっと合点がいきました。

予告編では悪役と思っていたタイムが、実際は凄く良い人だったと言うのも面白かったです。
ワンダーランドを破滅に導くかもしれない“クロノスフィア”を盗んだことについて、アリスを許す優しさを持っています。

まあ、最後はディズニーらしくハッピーエンドで幕を閉じますが、押しつけがましくなく良い印象でした。

でも得意の白塗りでマッドハッターに扮したジョニー・デップですが、大分歳を感じるようになってしまいましたね。
もう白塗り路線はこれで止めにした方が良いと思いますよ。


今回の映画の点数は、大甘で80点です。


  1. 2016/07/07(木) 18:00:45|
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