東北の山遊び(雑記帳)

日々感じた事を気の向くままに書いていきます。添付写真とは無関係な内容も多いです。

映画 『猿の惑星:聖戦記』

チャールトン・ヘストン主演の大ヒット映画『猿の惑星』の前日潭を描いた三部作のラストを飾る
『猿の惑星:聖戦記』を観てきました。

あらすじ
猿と人類の全面戦争が始まってから2年が経ち、シーザー(アンディ・サーキス)が率いる猿の群れは、森の奥深くのとりでに姿を隠していた。ある日、奇襲によってシーザーの妻と息子の命が奪われる。シーザーは人類の軍隊のリーダーである大佐(ウディ・ハレルソン)に復讐するため、オランウータンのモーリス(カリン・コノヴァル)らと共に旅立つ。




前2作で人間が猿インフルエンザウイルスから滅亡に瀕している事実を知りました。
しかし脳が退化して言葉を失う理由が分かりませんでしたが、本作でウィルスが進化してそうなる事が判明し、いよいよ猿が支配する世界が創出される時が近いことを観客は知ります。

ここで面白いのはシーザーはあくまで猿なんですが、観ている私は猿を完全に擬人化して、例えばアメリカインディアンがされたように、白人がマイノリティを迫害する構図で観てしまいます。

オリジナルの『猿の惑星』は目だけが人間で、顔に被り物を付けて撮影されていました。
でもこの新3部作ではシーザーを演じるアンディ・サーキスの顔や身体の動きをキャプチャーして、実際の猿が演じているように感じるのです。特に知性を秘めた目の動きが凄かったです。
アンディ・サーキスはこの演技でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされるのでは、という下馬評もあります。
この特別映像があるので、下記の動画を御覧ください。



今回の物語は妻と子供を殺されたシーザーの復讐劇が中心になります。
そこに「大脱走」(63)や「プラトーン」(87)などの過去の名作戦争映画のエッセンスを加え、猿対人間、人間対人間の戦いを交えて物悲しいラストに突き進みます。

オリジナル「猿の惑星」で猿たちが暮らす、理想の地へたどり着いた時は、やっとこれでオリジナルに繋がる物語になったと感動しました。

でも良く考えてみると、オリジナルの「猿の惑星」はここから2000年後の話です。
言葉を離せない人間の少女ノバや、シーザーの子供がコーネリアスなのは、時空的繋がりを欠いているので、無理に同じ名前にしなくても良かったと思いますし、オリジナル「猿の惑星」のラストで、人間が核戦争によって死に絶えたとなっている点に関しても辻褄が合わず、それを語るにはもう1作品欲しいところです。

ところで初期の「猿の惑星」は一作目が大ヒットしたために、二匹目、三匹目のドジョウを狙ってその後は4作品も作られてしまいました。
うる覚えですが、続編はコバルト爆弾を信奉する人間の成れの果てのミュータント集団が出てきて、結局地球は木っ端みじんに破壊されてしまいます。
その後、チンパンジー属のジーラとコーネリアスが飛行士が乗ってきた宇宙船を使って過去の地球へ戻り、シーザーと言う子どもを産みます。その子が回り回って人間と猿が共存する地球を創生するのがラストなのですが、これでは閉ざされたタイムループの中で永遠に堂々巡りするような話になってしまい、TV放送で観ていた自分も納得できない話でした。

今回の三部作はオリジナルの「猿の惑星」より後に制作された4作品はあえて無かったものと捉え、オリジナル作のショッキングなラストシーンをより強調させてくれる良作となりました。

本作品の評価は88点です。
上記に書いていますが、最終的に核戦争で滅びた人類と、汚染された地域を2000年後の猿たちが禁断の地、と称していた理由が知りたいです。


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  1. 2017/10/20(金) 17:49:58|
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映画 『僕のワンダフル・ライフ』

W・ブルース・キャメロンのベストセラー小説を、『HACHI 約束の犬』などのラッセ・ハルストレム監督が映像化した映画、
『僕のワンダフル・ライフ』を観てきました。

あらすじ
ゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーの“最愛の人”は、自分の命を救ってくれた少年イーサ ン。それ以来、1 匹と 1 人は固い絆で結ばれていく。しかし、犬の寿命は人間よりうんと短い。 ついに、ベイリーが旅立つ日がきてしまう―はずが、彼の愛は不死身だった。ベイリーはイー サンに会いたい一心で生まれ変わりを繰り返すが、そう簡単にはイーサンと遭遇できない。よう やく 3 度目で再会を果たしたベイリーは、…




猫だけじゃなく犬好きの私も完全にはまった作品です。
しかし、予告編や一般公開されているあらすじについては完全にミスリードです。

映画の原題は『A DOG'S PURPOSE(犬の目的)』。
このタイトルに沿った作品の作りなですが、「ベイリーはイー サンに会いたい一心で生まれ変わりを繰り返す」と言う非常に都合のよい広告宣伝に流されて、この作品の本当に言いたかった事が理解されていない嫌いが、レビューに多々見られるのが残念です。

大まかな内容は下記の通り。
物語の始まりは60年代のアメリカ。8歳の少年イーサンは「僕が何でもお世話をする」という条件で子犬のベイリーを飼い始める。そこからの日々、いつもイーサンに寄り添っているベイリーがいた。
しかし犬の寿命は人間より短いのは自明の理で、ある日お別れの時がやってくる。その瞬間、ベイリーはきらきらとした光に包まれ、それを抜けるとまた新たな子犬としての人生が始まった。
ゴールデンレトリバーからシェパード、コーギーと転生するたびに犬種や性別が変わり、飼い主は警察官から独身の若い女性と変わっていく。
犬の最後を看取る度に私を含めた観客は涙するが、次の展開で可愛い子犬に生まれ変わるので、悲しんでいる時間は僅かでしかない。
次は雑種犬として生まれ、若い夫婦に引き取られるが、そこで虐待を受ける。
現在のペットを飼う環境の問題も具現化しているところに奥行きを感じる。
虐待夫婦から逃げ出し、初老になったイーサンに保護される。
ここでベイリーは臭いからイーサンだったと思い出し、イーサンが今でも独りで寂しい生活を送っている事を知る。
そしてイーサンの幸せを願い、姿形が変わった自分がベイリーであるとイーサンに分かってもらおうとする。

ここで予告のミスリードと言ったのは、ベイリーがイーサンに会いたい一心で生まれ変わったのではなく、新たな生を受けて、それぞれ自分を愛してくれる飼い主を幸せにし、守るとこが自分の幸せであると思っている点である。
但し、イーサンについては彼を幸せにできず、守れなかった事が悔いとして今でも残っていた様で、最後にその願いが結実するところで暖かい涙が流れてくるのだ。

犬の目的とは『飼い主に寄り添い、何時も一緒にいること。』
それだけで癒しを与えてくれる犬の存在は素晴らしいの一語と感じる。

犬好きだけじゃなく、動物好きの全ての方に観て欲しい作品。
評価は85点。
マイナス15点は、犬の考えている事をしゃべりすぎ。

犬は目や動きで感情を表現するので、もう少し観客にそれを読み取らせて欲しかった。






  1. 2017/10/15(日) 19:39:03|
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映画 『エイリアン:コヴェナント』

巨匠リドリー・スコット監督がメガホンを取った『エイリアン:コヴェナント』を観てきました。

私、『エイリアン』シリーズが大好きで、今までずっと新作を追いかけている変わり者です。
元祖『エイリアン』を手掛け、2012年、30年ぶりに『エイリアン』の前日潭を描いた『プロメテウス』も結構はまってしまいました。
前作は人類の起源は・・・等という予告編のミスリードで、エイリアン映画である事を伏せて失敗した感がありますが、最後は少し希望を持たせた終わり方をしていて良かったです。

本作は『プロメテウス』から10年後のお話ですが、前作でヒロインを演じた考古学者のエリザベス・ショウ(ノオミ・ラパス)が出演しないらしく、どんな繋がりを持つのか非常に興味がありました。

あらすじ
西暦2104年。惑星オリガエ6に向かう途中の入植船コヴェナント号は予期せぬ事故に遭い、船長ほか47名の入植者を失ってしまう。残されたクルーは移住計画の見直しを図るが、その過程で「カントリー・ロード」を奏でる謎の発信音を傍受。出所を探ったところ、目的地の近くに移住可能な別の惑星を確認する。彼らはそこへ調査のため降り立つものの、現地で謎の生物の襲撃を受け、さらにはアンドロイドのデヴィッド(マイケル・ファスベンダー)と遭遇する。




上記のあらすじを見ると、第1作目の『エイリアン』の焼き直しのように感じますが、一作目は貨物船だったのが、今回は2000名の入植者が乗る大型船で規模が違います。
しかしやっている事はほとんど同じで、大気組成が地球と似通っている星の調査時に、宇宙服を着ないで外気に触れるなど、有能な宇宙パイロットの面々にしては全然駄目駄目です。
そこでお約束通り、エイリアン病原体に感染してしまうのですから、まるでドリフターズのコントを観ているようでした(笑)

でも本作はエイリアンの襲撃によりどんどん犠牲者が増えていく内容よりも、もっと陰湿で凄惨な物語が主軸になっていました。
ネタバレになりますが、人型のエイリアンを完成させたのは何とアンドロイドのデヴィッドで、彼は自分が想像主になる野望のようなものを抱いていたのです。
いわばAIの反乱劇ですが、このプロットは『2001年宇宙の旅』のハル9000にも似ています。

エイリアンのお話は毎度ワンパターンな展開になりがちですが、本当の対立軸がアンドロイドと人間に持っていった点が実に斬新に感じました。

今後、リドリー・スコット監督は『エイリアン・第一作』に繋がる作品を2本撮影したい意向を持っているそうですが、如何せん本作の興行収入が振るわない現実を見ると、本作で打ち切り、もしくは後1作品撮って終わりの可能性もあると思います。

何とか次回作が制作されればいいな、と淡い期待を抱いているのですが・・・

最後に一言。
本作の後味の悪さは特筆もので、今年観た『LIFE』に肩を並べるバッドエンドでした。
デートムービーには全く向かない作品だと思います。

評価は独特な暗い世界観が楽しめたので85点です。


  1. 2017/09/29(金) 20:57:45|
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映画 『ダンケルク』

第二次大戦の初期、フランス北端の浜辺に追いつめられた連合軍兵士40万人の大脱出劇を描いた作品『ダンケルク』を観てきました。

監督は『インセプション』、『ダークナイト』、『インターステラー』などのヒット作を連発しているクリストファー・ノーランなので、自分としては期待が最高潮を迎えたところで鑑賞しました。

あらすじ
1940年、連合軍の兵士40万人が、ドイツ軍によってドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。ドイツ軍の猛攻にさらされる中、トミー(フィオン・ホワイトヘッド)ら若い兵士たちは生き延びようとさまざまな策を講じる。一方のイギリスでは民間船も動員した救出作戦が始動し、民間船の船長ミスター・ドーソン(マーク・ライランス)は息子らと一緒にダンケルクへ向かうことを決意。さらにイギリス空軍パイロットのファリア(トム・ハーディ)が、数的に不利ながらも出撃する。




この作品は構成が少し変わっていて、追い詰められた陸の兵士の一週間、ダンケルクに救助に向かう民間船の一日、そしてイギリス空軍の戦闘機の1時間を交互に映像化しています。
この違った時間軸が最後に収れんし、全てのディテールが繋がる妙は、クリストファー・ノーラン監督の手腕の凄さを見せていますが、一部編集の悪さもあり、何時ものこの監督独自の切れが感じられません。

最後の方の燃料がなくなり滑空するスピットファイアーが、急に反転してメッサーシュミットを撃墜するように見えるシーンは、よく考えてみると、滑空中じゃないのですが、編集の悪さから最初はとても違和感を感じてしまいました。

それに40万人が砂浜に非難し、救助を待っているスケール感がまるでありません。
この監督はCGやVFXなどの特殊効果を嫌い、あくまで実写に拘る人ですが、40万人という途轍もない数の人間がいるとは全く感じられませんでした。
これは900隻も救助に向かったという民間船の描写がない点も共通します。
それと最大の欠点は陸の兵士の一週間の時の流れが見ていて全く実感できない事です。

しかし空爆され、船に乗り込めば魚雷の餌食になる兵士の描写は非常に恐ろしく、ほとんど会話がない中でじわじわと追い詰められていく様がホラー映画のようで、その点では今までにないタイプの戦争映画と感じました。

一番良かったのは美しい機体のスピットファイアー戦闘機が活躍した事です。
映画の大画面で迫力満点のドックファイトを見られただけでも見る価値はあったと思いました。


今回の評価は75点。
絶賛している評論家の方も多いですが、本作はノーラン監督をして、策士策に溺れた感が非常に感じました。





  1. 2017/09/21(木) 22:30:43|
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映画 『ワンダーウーマン』

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』にも登場した、
美女戦士を主人公にしたアクション映画『ワンダーウーマン』を観てきました。

『ワイルド・スピード』シリーズで有名になった、イスラエル出身の女優ガル・ガドットが主役です。

あらすじ
人間社会から孤立した女性のみの一族のプリンセスとして生まれたワンダーウーマン(ガル・ガドット)は、自分が育ってきた世界以外の環境を知らず、さらに男性を見たこともなかった。ある日、彼女は浜辺に不時着したパイロットと遭遇。彼を救出したことをきっかけに、ワンダーウーマンは身分を隠して人間社会で生活していくことにする。




この作品、監督は『モンスター』などのパティ・ジェンキンス。
女性監督としては歴代興行収入の新記録を本作で打ち立てたと言われ、DCコミック関連の映画が好きな私としては、外せない映画になっていました。

映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』では最後のラスボスとの戦いに、バットマンが危なくなった時、突如登場して美味しいところを持っていってしまった強烈な印象があります。
その時は謎の女性ヒロインだったのですが、本作はその誕生の物語。

邪神アレスの脅威に備え、日々戦闘力を鍛え上げてきたアマゾン族の女戦士たちが暮らす島に、第一次世界大戦の影響が及び、プリンセス・ダイアナ(ガル・ガドット)は戦争の背後にアレスの存在を感じるようになります。
島に偶然逃げてきた英軍スパイ・スティーブ(クリス・パイン)ととともに、人類を救うために彼女は島を後にします。
しかしその時点では彼女は自身のもつ守護神としての力に目覚めておらず、戦いを通じて邪神アレスを倒す武器は己の力そのものと言う事が分かってきます。

私はアメコミに疎く、ワンダーウーマンという存在を知りませんでした。
しかし本作を鑑賞して、女性の優しさを内包した優しいスーパーヒーローに見入ってしまいました。この作品はアクション映画が苦手な女性にも大いに理解できる内容と思います。


アマゾン族なんて言うと、筋骨隆々のアマゾネスを想像してしまいますが、ワンダーウーマンはどちらかと言うと、線が細く、柔らかな女性が、実はスーパーマン並みに強い、と言う意外性に驚かされます。

今後のDCヒーローを集合させた『ジャスティス・リーグ』の展開に、大いに希望を持たせた作品になっていたと感じました。

本作の評価は90点です。

主演のガル・ガドット。
『ワイルドスピード』シリーズの時は線が細い女優という印象でしたが、本作で美しく可愛い女性像を見せてくれました。
『ジャスティス・リーグ』は彼女見たさで観る人も、私を含めて多いと思いますよ(笑)


  1. 2017/09/08(金) 23:06:25|
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映画 『トランスフォーマー/最後の騎士王』

今日も雨。
これで仙台では28日連続の雨になります。
稲のいもち病も心配されていますが、登山に関していえば、夏に冷害で雨が続くと、秋の紅葉は全然駄目との話も聞きますし、秋の恵みのキノコは、ある程度、夏に暖かくないと菌糸が伸びず、雨で菌糸が流されてしまう事も考えられ、今年は不作年になりそうな予感がします。
現実にお盆の頃の最盛期を迎えるトンビマイタケは大不作だったようです。

そして雨続きで私的に困ったのは、外仕事が全然できない事と、屋根に乗せている太陽光温水器が全く機能しない事です。
夏場は朝に屋根の機器に水を上げておくと、晴れていれば浴槽一杯の水が手を付けられないほどの熱さになるのですが、今年は全然使えません。

そんな訳で今日の午前中は風呂を沸かす灯油を買いに行ったついでに映画を観てきました。
シリーズ化されて、既に5作目で食傷気味な『トランスフォーマー/最後の騎士王』です。

本作はパスしてレンタルで観ようと思っていたのですが、暇潰しにちょうど良い作品でした。

あらすじ
人類とトランスフォーマーが反目し合い、オプティマス・プライムが姿を消してしまう中、地球の存亡を左右する危機が到来。事態を収束すべく、発明家ケイド・イェーガー(マーク・ウォールバーグ)、オプティマスの後を継いでオートボットを率いるバンブルビー、謎多き貴族の老人(アンソニー・ホプキンス)、オックスフォード大学の教授(ローラ・ハドック)によるチームが結成される。




観た感想ですが、中盤は戦闘シーンもあまりなく、人類の歴史に無理やり後付けしたトランスフォーマーの関わりを吹聴されて眠くなってしまいました。
流石にラストの戦いは迫力がありましたが、局地戦で、地球全体に甚大な被害を及ぼしているのに、そのシーンは僅かに出てきただけで、人類壊滅の危機の悲壮感がまるで出ていません。

話に深みがないので、映像だけを映画館の大型スクリーンで楽しむ、遊園地のアトラクションのような映画ですね。
しかし流石にハリウッド映画。製作費が半端じゃないのに、全世界で興行すると、充分儲けが出てしまうのは、とても日本映画では太刀打ちできません。

このシリーズ。
スピンアウト作品を含めて、今後2年後まで続きが制作されるそうです。
脚本に至っては何と14本分が書き上がっているとか。
何やら、スターウォーズ的な終わりのないシリーズになりそうです。
流石にそこまで付き合うつもりはありません。

評価は70点。
ド迫力映像だけが楽しめる作品です。

でも見ていて考えさせられたり、悲しくなったりしないので、暇潰しには最適でしたよ。




  1. 2017/08/18(金) 18:02:06|
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映画 『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 』

土曜日にマスさんと映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 』を観てきました。

最初の三部作が大好きで、映画の醍醐味をとことん味あわせてくれる内容でしたが、4作目の『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』で少しスケールダウンしてしまったので、あまり期待をしないで観に行きました。

あらすじ
ヘンリー(ブレントン・スウェイツ)は、過去に伝説の海賊ジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)と旅をした父のウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)の呪われた運命を、何とかしたいと考えていた。そこで海にまつわる伝説を調査したところ、呪いを解くには伝説の秘宝“ポセイドンの槍”が必要なことがわかる。その後、英国軍の水兵になったヘンリーが船に乗っていたところ、“海の死神”サラザール(ハビエル・バルデム)の襲撃に遭い……。




今年のような暑い夏に一番合う映画は、やはりパイレーツ・オブ・カリビアンです。
評価の低い前作からのつながりが心配でしたが、上手く辻褄を合わせていて、脚本の妙に唸ってしまいました。

今回は三作目までの準主役のポジションにあったウィル&エリザベスの物語を完結する内容になっていて、なおかつ幽霊船に囚われた父ウィルを助けるべく奮闘する息子のヘンリーと、まだ見ぬ父への思いを募らせる女天文学者カリーナが、ウィル&エリザベスを彷彿させる役柄になっています。
そして悪役:海の死神”サラザールに『ノーカントリー』のハビエル・バルデムを配したことは大正解で、おどろおどろしい死神を鬼気迫る演技で見せてくれました。
そしてあの超大型スターがおじさん役でカメオ出演していたのにはびっくり!

お金を湯水のように使って制作したハリウッド映画の醍醐味を存分に味あわせてくれたこの作品。
最後に悲しい別れもありますが、とても面白く、家族で楽しめる作品だと思います。

評価は85点。
これで大団円かと思ったら、エンドロールの後に、またしても終わりのない展開を予感させています。
ディズニーにドル箱路線なのは分かりますが、その商魂の逞しさに少し嫌気がさしてしまい、評価を少し下げました。


  1. 2017/07/31(月) 23:47:54|
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映画 『ライフ』

昨日でラスト公演になる映画『ライフ』をレイトショーで観てきました。

何かBBCで制作した動物ドキュメンタリー映画のようなタイトルですが、その実は『エイリアン』と『ゼロ・グラビティ』を足して2で割ったような内容のSFスリラー映画です。

まあB級色が濃厚な感じがしていたので、DVDレンタルで観ればよいかな、と思っていましたが、宇宙ものの映画が基本的に大好きなので、仕事で疲れてはいましたが一人で観に行ったのです。

あらすじ
世界各国から6人の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに集結し、火星で採取された地球外生命体の細胞を極秘調査することに。まさに神秘としかいいようのない地球外生命体の生態に驚がくする彼らだったが、細胞は次第に進化と成長を遂げ高い知能を誇るようになる。やがて地球外生命体に翻弄(ほんろう)され、宇宙飛行士たちの関係が揺らぎ始め、ついには命を落とす者も出る。助けを呼べない宇宙で追い詰められた彼らは……。




本作はあまり評価されず、短期間の公開で終わってしまいましたが、今年観た『メッセージ』が友好的な異星人とのコンタクト映画だったのに比べ、人を敵対生物としか見なさない最悪のコンタクトのケースが今回の内容です。

細胞の一つ一つに筋肉と脳と視覚を持つ、究極の生物が何故火星で生まれたか、と言う疑問はさておき、その進化のスピードに全ての行動が遅れを取り、次々にカルビンと名付けなれた地球外生物に殺されていくクルーを観ているのは、下手なホラー映画より現実味に溢れています。

かのホーキング教授が、異星人とのコンタクトは悲劇を生み出す可能性が高いと言っていましたが、この作品の内容は正にそれを具現した感じでした。

しかし本作はB級的な映画ながら配役が素晴らしいですね。
『ナイトクローラー』で狂気の報道パパラッチを演じ、役の幅を広げたジェイク・ギレンホール。
『デッドプール』で主演し、一気に人気が急上昇したライアン・レイノルズ。
『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』でヒロインを演じたレベッカ・ファーガソ。
日本からは真田広之がなかなか上手い演技を見せてくれます。

でも本作のエンディングは、これ以上の絶望感はない、と言いきれるほど後味が悪いものでした。
2010年に公開された『スカイライン-征服-』と相通じるトラウマになりそうなラストとも言えます。

映画を観てすっきりしたい、楽しみたい、と思う方にはお勧めできない作品です。
私的には衝撃のラストで逆に印象が深まった作品だったですよ。

評価は80点。
ラスト以降の展開については観た人の想像に任せるので良いと思いますが、どうやって火星から生命体がいそうな土を採取したかを、簡単に映像で出して欲しかったです。その方が地球外生命体の発見の感動がより分かち合えたと思いますよ。


  1. 2017/07/28(金) 19:52:13|
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映画 『ハクソー・リッジ』

『ブレイブハート』でオスカーも手にしたメル・ギブソン監督が満を持して世に問う問題作『ハクソー・リッジ(Hacksaw Ridge)』を観てきました。

この作品は第2次世界大戦の沖縄戦で、衛生兵として銃を持たずに戦地入りし、75人もの負傷した兵士を救った実在の兵士:デスモンド・ドスをモデルにした真実の話です。



あらすじ
第2次世界大戦中、デズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)は、はセブンスデー・アドベンチスト教会の敬虔なキリスト教徒として、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、銃を持てと言う命令に違反したとして、最終的に軍法会議にかけられる。その後、父(ヒューゴ・ウィーヴィング)の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可され沖縄戦に向かう……。


信仰の力とは、かくも人間の精神を強くするのか、と驚かされる作品だった。
アンドリュー・ガーフィールドは5ヶ月前に遠藤周作作品の映画化「沈黙 サイレンス 」にて、キリスト教が弾圧される時世における宣教師の役を演じた。そして今回は同じ日本を舞台に、戦時においても信仰を貫けるか、という問題を提起している。

戦争とは本来は人を殺す事であるが、デズモンドは「皆は殺すが、僕は助けたい」との信念を曲げず、仲間が退却するのを尻目に、自分は地獄のような崖の上の最前線に単独留まり、もう一人助けたい、さらにもう一人助けたいと、孤軍奮闘するのである。

物語の舞台となったのは、沖縄戦における激戦地・前田高地である。
「ハクソー・リッジ」とは、直訳するとのこぎり崖となり、沖縄戦において、浦添城址の南東にある「前田高地」と呼ばれた日本軍陣地を言う。前田高地は北側が急峻な崖地となっており、戦車も登れない要害で、米軍は縄梯子を備え付けて崖を登った。
対する日本兵は高地の各所に塹壕を掘り、トーチカを築いて米軍と対戦した。
この点の詳細は映画では語られていないが、調べてた上で映画を鑑賞すると、死を恐れずに突撃してくる日本兵が米兵にとっては悪魔のような存在として見えていたことが分かる。

この戦闘シーンが凄まじい。
日本の予告編では『プライベート・ライアン』を超える戦闘シーン、と宣伝されているが、正しくは「『ブレイブハート』と『プライベート・ライアン』以来、最も暴虐で血まみれた殺戮」がローリング・ストーン誌の評価である。
銃撃で内臓が飛び散り、手足は吹き飛ばされ、死体にはネズミがたかり、蛆が湧く。
至近距離での接近戦の恐ろしさをこれでもか、と見せられてしまったが、こういったグロ表現が苦手な方は目を背けたくなるであろう。
しかし実際の戦場とは正に、こういった殺し合いの世界で、現在の極右政権が最終的に目指す目的が、戦争も辞さずにあるのには末恐ろしさを感じる。
今、このご時世だから日本人として見なければならない映画という感じがした。

評価は90点です。
「人を殺すことが最大の罪」を教義にしているキリスト教徒が、何故に過去の歴史の中で戦争を繰り広げるのでしょうか?
これはイスラム教徒や仏教徒にしても同じ。
そう考えると空しくなってくるのです。






  1. 2017/07/07(金) 21:39:10|
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映画 『LOGAN/ローガン』

マスさんと二人、レイトショーで映画 『LOGAN/ローガン』を観てきました。

『X-MEN』シリーズのウルヴァリンが、ボロボロになりながらもミュータント存亡の危機を救おうと突き進む姿を描くアクション大作です。

あらすじ
2029年、この25年間で新たなミュータントは生まれておらず、彼らの存在は絶滅の危機に瀕している。アダマンチウムの骨格を持ったことで、超人的な治癒能力は衰え、老いが目立つローガン(ヒュー・ジャックマン)に、チャールズ・エグゼビア(パトリック・スチュワート)は最後のミッションを託す。その内容は、ミュータントが生き残るための唯一の希望となる少女、ローラ(ダフネ・キーン)を守り抜くことだった。武装組織の襲撃を避けながら、車でをノースダコタ州にある「エデン」を目指すローガンたちだったが……。




マーベル映画の『X-MEN』シリーズはヒューマンドラマに溢れた部分が多く、マスさんと二人でとても気に入っていて、欠かさずに映画館に足を運んでいるシリーズです。

特にヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリン=ローガンが、重厚感溢れる役柄で、毎回魅せられてしまいます。

『X-MEN』の一作目が公開されたのは2000年、それ以降今回の作品までヒュー・ジャックマンは17年間もウルヴァリン役をやっていたとは驚きです。
若かった彼も来年には50歳を迎えるとか。不死身のウルヴァリン役を演じるのは、年を感じさせる今の容貌からも限界でしょう。

本作の監督は前作『ウルヴァリン:SAMURAI』から継続してジェームズ・マンゴールドが担当しました。
前作は脚本が出来上がった状態で監督に抜擢されたらしく、ジェームズ・マンゴールドとしては悔いの残る出来だったようです。
2007年に監督した西部劇『3時10分、決断のとき』は素晴らしい作品で、今回の西部劇的な仕立ての『LOGAN/ローガン』と構成が非常に似ている感じがしました。

さて本作は観る人に覚悟を強いる作品です。
不死身のウルヴァリンが老眼鏡をかけ、怪我して傷だらけになり、走ると息も絶え絶えとなります。
そして何時も理路整然としていたプロフェッサーXが認知症を患い、意味不明のことを口走ったり、自らを制御できず思念波を放ち、話の中では『X-MEN』のメンバー7名を死に追いやったと知らされます。

愛を知らず、あらゆるものに敵意を剥き出しにするローラが、ウルヴァリンとプロフェッサーXの三人で旅を続ける内に、祖父、父、娘が織り成すロードムービーのような疑似家族になっていき、獣のような少女が顔つきも少しずつ変わっていく様子は、とても微笑ましく感じました。

そして最後のウルヴァリンの怒りの爆発。
アメコミの映画化とはとても思えない壮絶なバトルに鳥肌が立ちました。
ヒュー・ジャックマン演じるウルヴァリンはこれで見納めです。
万感の思いが募るラスト。
これまでの人生、全然良い事がなかったウルヴァリンが、初めて家族の素晴らしさを分かった瞬間に時が止まります。

最後はとても悲しい気持ちになる作品ですが、ヒュー・ジャックマンの17年間の集大成がここにありました。
評価は95点です。
この作品のラストでは、『X-MEN』シリーズの継続は心象的に難しいのではないかと感じます。


  1. 2017/06/16(金) 23:09:34|
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映画 『メッセージ』

『メッセージ』は今年のアカデミー賞で作品賞、監督賞を含む主要8部門にノミネートされ、音響編集賞を受賞したSF映画なので、これは公開されたら観に行かねば、と思っていたのですが、ヤフー映画のレビューを見ると、あまり評価されていない様で、行くか行かぬか迷っていました。
しかし監督のドゥニ・ヴィルヌーヴが近く公開される『ブレードランナー』の続編の監督に大抜擢された方と聞き、見逃しては後悔すると感じ急遽観に行ったのです。

いやぁ~ヤフー映画のレビューや評価を信じなくて大正解でした。
SF映画と言うより重厚なヒューマンドラマで、過去の同系列の作品では『未知との遭遇』、『コンタクト』、そして少し毛色は違いますが『インターステラー』と肩を並べるほどの傑作でした。



原作は、SF小説の各賞を総なめにした、アメリカの作家テッド・チャンによる短編小説「あなたの人生の物語」。
出演は突然飛来した“彼ら”が人類に伝えようとする“メッセージ”を懸命に解読しようとする言語学者を、アカデミー賞5回のノミネートを誇るエイミー・アダムスが熱演。ヒロインとともに任務にあたる物理学者を「アベンジャーズ」シリーズのジェレミー・レナー、作戦の指揮をとる軍人を「ラストキング・オブ・スコットランド」のオスカー俳優、フォレスト・ウィテカーが演じている。

あらすじ
世界各地に12隻の宇宙船が現れ、言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)、数学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)、アメリカ軍大佐のウェバー(フォレスト・ウィテカー)たちが調査を始める。
彼等に与えられた任務は、宇宙船の中にいる2体の地球外生命体ヘプタポッドとコミュニケーションをとり、飛来の目的を探ることだった。試行錯誤の末、墨を吹き付けたような円形の図像が書記言語であることが明らかになり、解読が進む。並行して、ルイーズは母子の光景のフラッシュバックに悩まされる
襲来の目的を問われたヘプタポッドは、人類に「武器」をもたらすことだと伝える。これを脅威と見なした中国軍のシャン上将は通信回線を閉じ、ヘプタポッドとの戦争の準備を始める。そんな最中、言語をめぐるさまざまな謎が解け、彼らが地球を訪れた思いも寄らない理由と、人類に向けられたメッセージが判明し……。


こんな風にあらすじを書くと、SF宇宙戦争に物語は展開するように感じますが、本作品は全く別物で、緊張感を常に漂わせながら、静かに宇宙人との会話が進行していく内容です。
ここで『アベンジャーズ』のようなアクションSF映画を欲していた鑑賞者からは、駄作との評価を受けてしまうのです。

この作品はある意味、鑑賞する人の集中力を試されるものかもしれません。
短編SF小説を形而上学的、哲学的なレベルまで引き上げた秀逸な脚本は、演者の一言一句が非常に重要な意味を持たせます。
言語学者のルイーズが前半でこの様な内容の言葉を発しています。(言い方は違いますが・・・)『多言語を理解すると、その国の精神構造まで理解できる。』←ここが重要で、終盤でルイーズが異星人の言語を完全に理解した瞬間から、時間を超越して未来まで見える能力を身に付けるんです。
これ以上書くとネタバレになるので控えますが。

エイリアンが人間に向けたメッセージの内容、そして娘のフラッシュバックの理由が霧が晴れたように把握できますし、最後の戦争を回避するシークエンスに関しては、『君の名は。』以上の強烈な仕掛けに感動すら覚えました。

この辺りは私では言葉足らずですので、日本の有名監督に語っていただいたほうが分かると思います。
私からすると決して提灯コメントではありませんよ。



しかし人類皆がヘプタポッドの表意文字を理解できたら、戦争などまったくなくなる世界ができるのでしょうね。

私の評価は98点です。(3000年後に何が起こるか気になってしょうがないのでマイナス2点)



  1. 2017/06/01(木) 21:52:45|
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映画 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』

1970年代を中心にヒットした数々の楽曲に乗せ、落ちこぼれヒーロー達が大暴れする『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編を観てきました。

前作がマーベル作品では考えられない、ハチャメチャな爆笑ものの素晴らしい出来だったので、今回も期待していました。

あらすじ
ピーター(クリス・プラット)は“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”のまとめ役として、刑務所で出会ったくせ者たちを率いている。宇宙一荒っぽいアライグマのロケットは、小さな相棒ベビー・グルートと共に銀河の平和を守るために奮闘。緑色の肌を持つ美しい暗殺者ガモーラ(ゾーイ・サルダナ)らと共に行動し……。




前回、謎だったピーターの父親(カート・ラッセル)が、今回は唐突に登場してくるのは驚きましたが、その行動が余りにもエゴ丸出しで、結果的に対立していくのですが、俗にいう「生みの親より、育ての親」。ピーターを育ててきた宇宙海賊ラヴェジャーズのリーダー、ヨンドゥ(マイケル・ルーカー)がこの物語には深くかかわってきます。
最後に悲しい別れが待っていますが、その中で繰り広げられるギャグの応酬は、この作品を一大パロディエンターテインメントに作り上げている所以です。

分かる人は分かる映画『ナイトライダー』で主役をはったデヴィッド・ハッセルホフがちょい役ながら出てきた時はぶっ飛びました。
何とシルベスター・スターローンまで出てきた時はびっくり。

小ネタも随所に満載で楽しめましたが、ピーターの実父が何故あんな行動をとったかが最後まで分からず、しかもピーターの母親にした事が観ているこちらも憤慨したので、その点では少し後味が悪かったです。

でもベビーグルードの反則的な可愛さにはノックダウンさせられましたよ。

今回の評価は78点です。
面白かったのですが、何か今後もグタグタ続いていきそうで、終わりのない物語になっていく雰囲気が濃厚なためです。

酷い事に今後は『アベンジャーズ』にも参加していくとか。
これ以上マーベルを追いかけるのは疲れてきました。



  1. 2017/05/27(土) 18:17:52|
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映画 『ワイルド・スピード ICE BREAK』

もう公開終盤なのであまり旬な記事ではありませんが、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』を観てきました。

この『ワイルド・スピード 』シリーズは今作で8作目。
全シリーズ通した世界累計興行収入は何と3600億ドルのメガヒットアクション映画となっています。

私も毎回、映画館で鑑賞するファンの一人なんですが、前作で撮影最中にプライベートで交通事故死した、ブライアン役のポール・ウォーカーが本作では必然的に出演しないため、観ようか観ないか迷っていました。
でもネットでもかなり評価が高いため、見逃したら後悔すると思い、レイトショーを一人で観てきました。

あらすじ
誰よりも仲間(ファミリー)を愛し大切にしてきたドミニク(ヴィン・ディーゼル)の裏切りにより、彼らの結束は崩れようとしていた。だが、彼の行動には謎のサイバーテロリスト(シャーリーズ・セロン)が関与していることがわかる。レティ(ミシェル・ロドリゲス)やローマン(タイリース・ギブソン)らはドミニクを取り戻すため、最大の敵デッカート・ショウ(ジェイソン・ステイサム)と手を組むが……。




感想を一言で言うと面白かった、です。

大ヒットシリーズなので、製作費も『スターウォーズ・ローグワン』を遥かに凌駕しているらしいですし、ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル、ルーク・エヴァンスら続投組のほか、オスカー女優のシャーリーズ・セロンとヘレン・ミレン、クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドなど、他の作品なら主役をはれる豪華キャストが新たに参戦しています。

本作は主役のドミニクがファミリーを裏切るという衝撃の設定ですが、その裏には身内を大切にする彼の優しさがあり、サスペンス的要素も盛っていて楽しめました。

ワイルドスピードの肝となるカーチェイスシーンも、今回はキューバ、ニューヨーク、アイスランドなどを舞台に、大迫力の展開で、最後に潜水艦とのバトルは、ここまでやるか、と驚かされました。

しかし久しぶりに登場したエレナ(エルサ・パタキ)の扱いは余りにも可哀想すぎますし、何度かブライアンの名前だけが出てきた事に、一抹の寂しさを感じてしまいました。
ファミリーの中で一番スタイリッシュだった彼の不在を今回はジェイソン・ステイサムが埋めた感じでしたが、何かしら映画『トランスポーター』を観ているような錯覚を覚えてしまったことも否めません。

クリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドは日本車を駆っていましたが、全然ポール・ウォーカーの代わりにはなっていませんでしたよ。

この作品の評価は85点です。
この先2作品が制作されるそうですから、まだまだ楽しみは尽きません。




  1. 2017/05/24(水) 19:58:57|
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映画 『パッセンジャー』

SF映画の中でも特に宇宙物が大好きなので、現在公開されている『パッセンジヤー』は見逃すことができない作品でした。

しかしマスさんはこの手のSF映画は興味がないので、今回は一人で見に行きました。

あらすじ
近未来、5,000人を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が、人々の移住地に向かうべく地球を出発。到着までの120年、冬眠装置で眠る乗客と乗員のうちエンジニアのジム(クリス・プラット)と作家のオーロラ(ジェニファー・ローレンス)だけが、予定より90年も早く目覚めてしまう。絶望的な状況を打破しようとする二人は、次第に思いを寄せ合うものの、予期せぬ困難が立ちはだかり……。




この作品は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュラシック・ワールド』そして最近では『マグニフィセント・セブン』などに出演しているクリス・プラットと、『X-MEN』シリーズや『ハンガーゲーム』シリーズで人気をはくし、『世界にひとつのプレイブック』で主演女優賞を獲得したジェニファー・ローレンスが演じています。
この超人気のハリウッド俳優の二人が演じる本作は、SF版の『タイタニック』と評判になっていて非常に期待が高鳴りました。

見る前から『インターステラー』や『オデッセイ』といった名作SF映画に肩を並べる作品だろうと、勝手に思い込んでいたのですが・・・・・・・・・・・

確かに壮大な宇宙船内や、深淵な宇宙空間、赤色巨星の『アークトゥルス』の超美しい映像など、SF映画としての映像美は凄かったです。
しかしそれはこの映画のほんの一部分でしかなく、ほとんどが二人のラブロマンスに終始していて、最後の緊迫するシーンもある意味、簡単に収まってしまうので、SF映画として物足りなさを非常に感じました。


それに一番の問題はジムのある行動です。
ネタバレになるので書けませんが、ここで気持ちが引いてしまうと、物語の最後まで引っかかりがあって楽しめません。
私が正にその状態でした。

何か、ヒロインのオーロラは【ストックホルム症候群】にでもかかっていたのですかね?
カップルで見に行くと、後で賛否両論語り合える内容だと感じました。

この映画の評価は75点です。
二人の演技についてはとても良かったですよ。

  1. 2017/04/13(木) 18:00:00|
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映画 『キングコング:髑髏島の巨神』

子どもの頃は怪獣映画が大好きでゴジラ、ガメラの新作が封切りされると勇んで見に行ったものです。

昨年の『シンゴジラ』も邦画としては頑張ったと思いますが、怪獣映画と言うより、災害シュミレーションが前面に出ていて、ゴジラの登場シーンが少なかった点が消化不良でした。

そこで出てきたのがハリウッド版で確か3回目のリメイクとなる『キングコング』です。
従来の物語は、最後にマンハッタンの高層ビルに登って、飛行機の銃撃を受けて死んでしまうのですが、あれは余りにもキングコングが可哀想でちょっと好きになれません。

でも今作は髑髏島の中だけの物語ですし、2020年の『ゴジラ対キングコング』の前哨戦とも言える作品と知っていますので、安心して見ることができました。



あらすじ
コンラッド(トム・ヒドルストン)率いる調査遠征隊が、未知の生物を探すべく、神話上の存在とされてきた謎の島に潜入する。しかし、その島は人間が足を踏み入れるべきではない“髑髏島”だった。島には骸骨が散乱しており、さらに岩壁には巨大な手の形をした血の跡を目撃する。そして彼らの前に、神なる存在であるキングコングが出現。人間は、凶暴なキングコングに立ち向かうすべがなく……。


この作品の監督は、主にテレビシリーズに携ってきたジョーダン・ヴォート=ロバーツと言う方ですが全然知りません。
調査遠征隊のリーダーを『マイティ・ソー』シリーズなどのトム・ヒドルストンが演じています。
あのロキ役の情けない印象が深い俳優でしたが、時期007の候補にもなっているらしく、結構存在感があると感じました。
ヒロインは。『ルーム』という作品における迫真の演技が強烈に記憶に残っています。
そして軍の指揮官役はあのおっかない顔のサミュエル・L・ジャクソン。仁王立ちでキングコングを睨みつけるシーンは凄まじい殺気を感じました。

作品の時代背景はベトナム戦争の末期、何やら『地獄の黙示録』を彷彿するヘリの編隊飛行で髑髏島に突入していきます。
そこから完膚無きまでにキングコングにやられてしまうのですが、キングコングは従来の作品より更に巨大になり、向かうところ敵なしと言った感じでした。

キングコングの敵役は顔が骸骨のようなスカル・クローラーと言う怪獣で、地底から出てくる設定は『パシフィック・リム』を思わせます。
他の怪獣たちの造形もなかなか凝っていて、髑髏島の禍々しさを良く表していました。

まあ、はっきり言って怪獣映画はそのバトルシーンがいかに迫力あるかが、作品の評価と繋がります。
その点、今作は怪獣映画好きには完全にツボにはまる作りだと思いました。

余談ですが、エンドロールの後に、心躍る仕掛けが待っていますので、最後まで絶対に席を立たない方がいいですよ。

この作品の評価は90点です。
ただしデート向きの映画じゃないですよ(笑)



  1. 2017/04/07(金) 18:27:00|
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映画 『ラ・ラ・ランド』

レイトショーで映画『ラ・ラ・ランド』を観てきました。
第89回アカデミー賞では『タイタニック』(1997年)、『イヴの総て』(1950年)に並ぶ史上最多14ノミネート(13部門)を受け[9]、監督賞、主演女優賞(エマ・ストーン)、撮影賞、作曲賞 、歌曲賞(「City of Stars」)、美術賞の6部門を受賞した作品です。

この作品は個人的には傑作と評価している『セッション』を作ったデイミアン・チャゼルが監督と脚本を務めたラブストーリーです。
女優の卵のミア(エマ・ストーン)とジャズピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)の出会いから恋のてん末までを、華麗な音楽とダンスで表現するミュージカル仕立ての映画です。

あらすじ
何度もオーディションに落ちてすっかりへこんでいた女優志望の卵ミア(エマ・ストーン)は、ピアノの音色に導かれるようにジャズバーに入る。そこでピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴズリング)と出会うが、そのいきさつは最悪なものだった。ある日、ミアはプールサイドで不機嫌そうに1980年代のポップスを演奏をするセバスチャンと再会し……。




昔は唐突に歌や踊りのシーンが出てくるミュージカル映画が大の苦手でしたが、マスさんに感化されて多くのミュージカル作品を観てから、歌と踊り満載で楽しいこの手の作品が好きになりました。
そんな訳で今回はマスさんと一緒に観に行きました。

本作はアカデミー賞の作品賞は惜しくも逃しましたが、しばらくぶりに映画を観て高揚感を沸かせてくれる作品に出会った感じです。

描いている世界はフランスやハリウッド黄金期のミュージカル映画をリスペクトしながら、それを現代の風景に上手く落とし込んでいます。
リアルな現実世界から急にファンタジーの世界へ誘うチャゼル監督の脚本と演出は変幻自在で、夢の世界へ観客を連れて行ってくれます。

オープニングのハイウェイでのミュージカルシーン、マジックアワーを背景にしたタップダンス、天文台のプラネタリウムでの飛翔、そして圧巻は適わなかった夢の世界が走馬燈のようにかけめぐる15分間のラスト。

このラストシーンは人によってとらえ方が異なると思いますが、最後の二人の表情がお互いを思いやる気持ちを表現していて、胸がキュンとなってしまいました。

本作は劇中のほとんどの曲がオリジナル作品と言います。
今まで興行収入のよかったミュージカル映画(例えば『シカゴ』や『レ・ミゼラブル』)などはブロードウェーで流行ったミュージカルの映画化ですが、オリジナル曲で勝負し、大当たりした本作は素晴らしいと思います。
実際に聴いてみると、どの曲も一度聴いたらフレーズが記憶に残る素晴らしい曲ばかりです。

日本人にはミュージカル映画はあまり評価されない感じがしますし、ネットのレビューを見ても『理解できなかった。』という意見も多いですが、本作は私とマスさんにとって観てとても満足できた作品でした。
楽しく、カラフルで、切ない。ずっと大切にしたいイイ作品に出会えました。

私の評価は95点です。

マイナス5点については、『女性は現実的だな。』と感じたところです。

  1. 2017/03/10(金) 18:00:00|
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映画 『トリプルX:再起動』

お気楽なエクストリーム系アクション映画、『トリプルX:再起動』を観てきました。

NSAのシークレットエージェントの活躍を描いて、かつてヒットを飛ばした『トリプルX』の3作目に当たる本作は、再びヴィン・ディーゼルを主演に迎えて再起動しました。

第一作目が結構私のツボにはまり、好きな作品だったので、今回の公開も楽しみにしていました。

あらすじ
エクストリームスポーツのカリスマにして、腕利きシークレットエージェントとしても名をはせたザンダー・ケイジ(ヴィン・ディーゼル)に再びNSA(国家安全保障局)から声が掛かる。今回の彼の任務は、危険な敵の手に渡ってしまった世界中の軍事衛星装置を奪還すること。ザンダーはNSAがそろえた精鋭部隊を一蹴し、新たにチーム“トリプルX”を編成する。




出演者を見ると、本作は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に出演した香港のアクション俳優ドニー・イェン、名優サミュエル・L・ジャクソン、タイからは「ワイスピSKY MISSION」でも組んだトニー・ジャー、そしてFCバルセロナ所属のサッカーブラジル代表のネイマールも参加する豪華な布陣です。
今の時代は中国やアジアを意識した出演者じゃないと、儲けが出なくなっているのでしょうね。
まあ私はそれについては全然違和感がないのでイイですが・・・

でもこのシリーズの二作目、大コケした『トリプルX ネクスト・レベル』ではザンダー・ケイジは死んだ事になっているので、また復活した点では変な感じがします。
おそらくヴィン・ディーゼルの当たり役の『ワイルド・スピード』が後2作品で完結するようなので、プロデューサーを兼ねるヴィン・ディーゼルにとっては『トリプルX』で再び稼ぎたいという大人の事情もあるのでしょうね。

でも本作はトリプルXというチームの人間が唐突に多くでてくるので、一人一人に感情移入できず最後まで突き進んでしまった感があります。
この点はチームを家族同様として感情を深化させた『ワイルド・スピード』のような物語の面白さがありませんでした。


しかしアクション映画としては『キングスマン』並みに迫力満点だったので、何も考えずにアクションシーンを楽しむ映画でしょうね。

私の評価はちょっと厳しく65点です。
夏に公開される『ワイルド・スピード』の新作が楽しみです。


  1. 2017/02/24(金) 21:54:34|
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映画 『マグニフィセント・セブン 』

黒澤明の傑作『七人の侍』と同作をリメイクした『荒野の七人』を原案にした西部劇『マグニフィセント・セブン』を観てきました。

『荒野の七人』の原題は『THE MAGNIFICENT SEVEN』なので、原題的にはまったく同じです。
『マグニフィセント』の意味を調べてみますと、「壮大な、雄大な、豪華な、すばらしい、見事な、格調の高い、崇高な」などの意味があるようです。
自分の命を賭して農民達を守ろうとする姿勢は正に崇高な存在でしょうね。



あらすじ
悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)によって牛耳られ、絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。住民の一人であるエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、賞金稼ぎのサム(デンゼル・ワシントン)、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)、流れ者、拳銃の達人といった7人の男を雇って、バーソロミューの手から町を救い出すように頼む。金のためと割り切って戦いに身を投じるサムやジョシュだったが……。


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黒澤明の『七人の侍』(1954年)はハリウッドの巨匠と呼ばれる監督でも、あの完成度に達する作品は滅多にお目にかかれないと思っていますが、そのリメイク版『荒野の七人』(1960年)も個人的には大好きな作品です。

そんな訳で今回のリブート作品には大いに期待していました。
『荒野の七人』に比べると、7人のメンバー構成が多様な人種に置き換えられ、時代の変化に従った変更点が観られます。
無法者も実業家が金鉱の採掘を目当てに村人を村から追い出そうと言う動機に変わっていて、以前の作品のような農作物の搾取でななくなりました。
肝心のガンアクションですが、七人のガンファイトもそれぞれに個性を出しています。

しかし如何せん映画の尺の問題もあり、各々のガンマンが村を守る動機が弱い。
金のためと称するなら、当時の金銭価値で幾ら報酬があるのか、それを見ている人に示して欲しかったです。
村民たちからの懇願を受けて村を守ると意気に感じるシーンもないまま、だらだらと仲間になっていくのは違和感がありました。

最後にリーダーであるサム(デンゼル・ワシントン)が復讐と言う思惑があって戦いに加担したことが判明しますが、他のメンバーはその私怨に巻き込まれたような感じがしてすっきりしません。

それに『七人の侍』の最後の肝である「負け軍だったな、勝ったのは農民・・・云々」が表現されていなかった点が残念でした。
でもエンドクレジットであの名曲が聴けたのは最高でしたよ。

評価は70点です。

  1. 2017/02/03(金) 21:59:24|
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映画 『沈黙 -サイレンス-』



遠藤周作の小説「沈黙」を、巨匠マーティン・スコセッシが映画化した歴史ドラマ『沈黙 -サイレンス-』を見てきました。

私は小説は読んだことないのですが、キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる江戸時代初期の日本を舞台に、来日した宣教師の衝撃の体験を描き出すこの作品は、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズなどのアンドリュー・ガーフィールドをはじめ窪塚洋介や浅野忠信ら日米のキャストが共演していて非常に興味を惹かれた作品でした。

あらすじ
17世紀、江戸時代初期― ポルトガルで、イエズス会の宣教師であるセバスチャン・ロドリゴ神父(アンドリュー・ガーフィールド)とフランシス・ガルペ神父(アダム・ドライヴァー)のもとに、日本でのキリスト教の布教を使命としていたクリストヴァン・フェレイラ神父(リーアム・ニーソン)が日本で棄教したという噂が届いた。尊敬していた師が棄教したことを信じられず、2人は日本へ渡ることを決意する。
2人は中国・マカオで日本人の漁師にしてキリシタン(キリスト教徒)であるキチジロー(窪塚洋介)の手引きにより、日本のトモギ村に密入国する。そこでは隠れキリシタンが奉行の弾圧に苦しみながらも信仰を捨てずに祈り続けていた。司祭はなく、「じいさま」と呼ばれる村長のイチゾウ(笈田ヨシ)だけが洗礼のみを行えるという環境だった。2人は村人達と交流を交わし、布教活動を行っていく。キチジローはかつて弾圧を受け、踏み絵により棄教を示したが、自分以外の家族は踏み絵を行えず、眼前で処刑されたのだという。罪の意識を背負い苦しむキチジローは自分の村である五島列島にも2人の宣教師を招き、布教を広める。そこでフェレイラの手掛かりも掴み、任務は順調かと思えた。
しかし、キリシタンがトモギ村に潜んでいることを嗅ぎ付けた長崎奉行・井上筑後守(イッセー尾形)が村に訪れ、2人の宣教師の身柄を要求した。村人達は必死に匿ったが、代償としてイチゾウ、キチジロー、そして敬虔な信者であったモキチ(塚本晋也)を含む4人の村人が人質となった。奉行は踏み絵だけではキリシタンをあぶり出すことは困難と考え、「イエス・キリストの像に唾を吐け」と強要した。4人の内キチジローを除く3人は棄教しきれず、処刑されることとなった。
自分達を守るために苦しむ信者達を見てロドリゴは苦悩する。「なぜ神は我々にこんなにも苦しい試練を与えながら、沈黙したままなのか―?」





感想
観ていてスカッとする類のエンタメ作品ではありません。
しかし重く心に残る作品でした。

この作品の背景になる江戸時代初期のキリシタン弾圧の歴史に疎いと、何故、江戸幕府があれほど惨いキリシタンの処刑や拷問を行っていたのか理解に苦しみます。
私もネットで幾つかそれらの知識を得た上で映画に臨みました。
その上で観てみると、残虐の限りをつくした幕府側が、その体制固めのための神仏中心の思想統制と、鎖国の口実作りに、キリシタン禁制を計った末の行為と理解できます。
面白いことに迫害された宣教師やキリシタンの苦悩の歴史の他に、体制側の捻じれた価値観も浮かび上がらせている点が、斬新な切り口を思いました。

信者たちの苦境に一筋の救いの光も見出せない主人公の苦悩は、「人間が こんなに 哀しいのに 主よ 海があまりに 碧いのです」の言葉に集約されています。
最後に信者を救う彼の優しさ、そして原作にはない彼の敬虔さを象徴するラストは心を揺すられます。

しかし信仰のために彼ら自身が命を賭す意味が私にはどうしても理解できませんでした。
「死ねば現世の苦しみから逃れハライソに行ける。」
劇中でこの信者の思い違いをガルペ神父(アダム・ドライヴァー)が否定するシーンがありましたが、何故当時の宣教師たちは信者の殉教を今のイスラム国のごとく許したのでしょうか?
これは仏教信仰がメインの日本人には分からないことだと思いますし、私がこの時代のキリシタンなら、絶対にキチジローのような心の弱い人間であったと思います。

この作品の評価は85点。
非常に重く、作家性の高い作品なので、ハリウッドのエンタメ映画好きには向かない作品です。


  1. 2017/01/27(金) 20:59:15|
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映画 『MERU/メルー』

単館公開しかしないと思い、映画館で観るのを半ば諦めていた山岳ドキュメンタリー映画『MERU/メルー』がまさかのシネコン:ムービックス利府で公開されたので早速観に行ってきました。

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ストーリー
ビッグウォール・クライミング――それはリスクも見返りも大きい危険なギャンブル。聖河ガンジスを見下ろすインド北部のヒマラヤ山脈、メルー中央峰にそびえる“シャークスフィン”のダイレクトルートは、クライマーにとって究極の勲章となり得る難攻不落の岩壁。過去30年間、一人の成功者も出していない、もっとも困難な直登ルートだ。
手ごわい難所が連なるこの6,500メートルの峻峰は、百戦錬磨のクライマーにとっても悪夢でしかなく、だからこそ挑戦意欲をかき立てる。90キロの登攀具や食料の入った荷物を背負いながら、雪と氷と岩に覆われた1,200メートルのテクニカルな山肌を登攀することは、チャレンジの入口でしかない。真のシャークスフィンが姿を見せるのはその先。それはクラックや足場がほとんど存在しない、垂直にそびえる花コウ岩。450メートルに及ぶ文字通りの“壁”だ。
ベストセラーとなった『空へ―悪夢のエヴェレスト』の著者ジョン・クラカワーは言う。「メルーを制するにはアイスクライミングが巧いだけでは駄目だ。高度に強いだけでもダメ、ロッククライミングの技術だけでも足りない。これまで多くの優秀なクライマーたちがその壁に挑み、敗れてきた。それは今後も変わらない。メルーはエヴェレストとは違う。シェルパを雇ってリスクを人任せにはできない。まったく別次元のクライミングなんだ」。
2008年10月、コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人はメルー峰へ挑むため、インドに到着した。7日間のはずだった登山は、巨大な吹雪に足止めされ、20日間に及ぶ氷点下でのサバイバルへと変貌。過去の多くのクライマーたちと同じく、彼らの挑戦は失敗に終わった。難攻不落の山頂まで残りわずか100メートルのところで。
敗北感にまみれたアンカー、チン、オズタークの3人は、二度とメルーには挑まないと誓い、普段の生活へ戻っていく。ところが故郷へ帰ったとたん、肉体的にも精神的にも苦しい数々の苦難に見舞われる。一方、心の中のメルーの呼び声が止むこともなかった。そして2011年9月、コンラッドは2人の親友を説得し、シャークスフィンへの再挑戦を決意。それは前回以上に過酷なチャレンジとなった……。
友情、犠牲、希望、そして人間の奥底に眠る、原始的な冒険心について描いた、壮大なスケールの映像美で綴られる山岳ヒューマン・ドキュメンタリー。


感想

ヒマラヤの8000m超えのジャイアントなら山を志す方なら名前は聞いているでしょうが、この作品の舞台となったメルーという山は全く知りませんでした。
その写真を見てびっくり。最高峰はおそらく左に連なる峰でしょうが、メルー中央峰にそびえる“シャークスフィン”は名前通り鮫のひれを立てかけたような壮絶な岩峰となっています。(下の画像で中央の尖った峰です。)

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この難攻不落のリッジをダイレクトに登攀するなんて想像もできません。

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でもアメリカ国籍のこの命知らずの三名(コンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズターク)は幾多の試練を克服し、終に陥落させてしまうのですね。

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2012年に『アンナプルナ南壁 7,400mの男たち 』というアンナプルナ南壁における救出活動を描いた山岳ドキュメンタリーを見ましたが、それは遭難救助に関わったクライマー達の当時の証言を集めただけの作品で、後味の悪い結末にがっかりした覚えがあります。

しかし本作品は山岳ドキュメンタリーの一つの完成形で、事実は小説より奇なり、の言葉をこれほど表す作品は今まで見た事もありませんでした。
どうやって撮影したんだ、と誰もが感じる登攀の高度感や迫力は言うまでもなく、更なる困難を克服して再び山に挑む姿には驚きました。

山好きの方なら是非映画館の大スクリーンで観ていただきたい作品です。

久しぶりに本格的な山岳映像を堪能させてくれ、後味も凄くいい作品でしたので評価は90点です。

  1. 2017/01/23(月) 21:44:00|
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Author:SONE
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